「上場1カ月で熱狂が消えた」スペースX株が“急落”、AI投資への不安が直撃

イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXの株価が、上場から約1カ月で初めて公募価格を下回った。新規公開株式(IPO)直後の熱狂が急速に冷え込む中、AI事業拡大に伴う巨額投資への懸念や、まもなく予定されるロックアップ(株式売却制限)の解除が短期的な悪材料となっているとの見方が出ている。
15日(現地時間)、スペースX株は前日比0.6%安の135.27ドル(約2万1,900円)で取引を終えた。取引時間中には初めて公募価格の135ドル(約2万1,900円)を下回り、終値はかろうじて公募価格を上回った。株価はこれで4営業日続落となった。16日午前7時30分(日本時間)時点の時間外取引でも、135.27ドル前後で推移している。
スペースXは今年6月に860億ドル(約13兆9,400億円)規模のIPOを実施し、ナスダック市場に上場した。上場直後は投資家の期待が集まり、最初の3営業日で株価は約50%急騰したが、その後はわずか3営業日で約25%下落するなど値動きの激しい展開となっている。
上場初期に企業の株価が公募価格を下回ることは、市場の期待が後退しているサインと受け止められることが多い。IPO過程で形成された成長ストーリーへの信頼が揺らげば、投資家心理の回復には時間を要するとの見方がウォール街では一般的だ。
市場ではスペースXのAI事業戦略に対する懸念が強まっている。SLCマネジメントのマネージングディレクター、デック・マラッキー氏はブルームバーグの取材に対し「投資家はスペースXの企業価値がxAI事業への期待に左右されることを認識し始めている」と指摘し「AIインフラの整備には巨額の投資が必要で、当面のキャッシュフローには結び付きにくい点が重荷となっている」と述べた。
追加の株価下落を予想する声もある。スペースXは近く、上場後初となる四半期決算を発表する予定だ。決算発表後にはIPO時のロックアップが段階的に解除される。初期投資家による利益確定売りが増えれば、株価のさらなる下押し要因になる可能性があるとの見方が出ている。
一方で、短期調整にもかかわらず、ウォール街の長期的な見方は依然として強気だ。ブルームバーグが集計したアナリスト予想では、8割以上がスペースX株を「買い」と評価している。平均目標株価は約238ドル(約3万8,600円)で、現在の株価を約76%上回る水準だ。レイモンド・ジェームズは最も強気な800ドル(約13万円)の目標株価を提示している。















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