引用:X
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ピート・ヘグセス米国防長官は、女性を含む30歳以上の全軍人を対象に、毎年テストステロン検査を受けることを義務付けると明らかにした。

ニューヨーク・タイムズが15日(現地時間)に報じたところによると、ヘグセス長官は「われわれにとって最も決定的な戦術的優位性は、常に軍人一人ひとりにある」と述べ、「われわれには、その優位性を維持する神聖な責務がある」と語った。

この方針により、30歳以上の全軍人は毎年テストステロン検査を受けなければならない。検査で数値が低いと判定されても治療は義務ではなく、本人が希望する場合はテストステロン補充療法(TRT)を選択できる。

ヘグセス長官は「今回の政策が目指すのは『高テストステロンの国防総省』だ」とし、「軍人のホルモン状態を管理し、過酷で休む間もない現代の戦場に備える」と強調した。

ただし、ヘグセス長官や米国防総省は、テストステロン値が低い女性軍人に対してどのような措置を取るのかについては明らかにしていない。また、検査対象を30歳以上とした理由や、対象者全員に毎年検査を実施することが実際の戦闘力向上につながるとする根拠も示していない。

国防長官が軍人のホルモンまで重視する理由

ヘグセス長官が戦闘力向上を目的に検査を導入した背景には、軍での勤務環境が軍人のホルモン値を低下させる可能性があるという医学的な背景がある。

一般的に、慢性的なストレスや睡眠不足、頭部外傷はテストステロンの低下と関連している。数値が著しく低くなると、筋肉量の減少や疲労、肥満、性機能障害などが現れる可能性がある。

引用:AP通信
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しかし、男性ホルモンと戦闘力の関連性については、専門家からも疑問の声が上がっている。

AP通信は専門家の話として、「テストステロン欠乏では、筋肉量の減少や疲労感、抑うつ状態、性欲低下などの症状が現れることがある」とする一方、「症状のない軍人を対象に広範なテストステロンのスクリーニング検査を実施することは、現在の医療ガイドラインでは一般的に推奨されていない」と伝えた。

米陸軍環境医学研究所(USARIEM)も過去の研究で、「模擬軍事訓練でテストステロンを投与されたグループは、除脂肪体重(体重から体脂肪の重さを除いた値)を維持できたものの、軍事任務の遂行に必要な身体能力の低下を防ぐことはできなかった」と報告している。

テストステロン補充療法には副作用もある。この治療は精子の生成を抑えて生殖能力を低下させる可能性があるほか、血栓のリスクを高める恐れもある。一部の軍人は、テストステロン欠乏と診断されることで、苦労して得た特殊任務の資格や職務を失う可能性があることを懸念し、検査を避けたり、軍の医療機関以外でテストステロン製剤を入手したりしていると伝えられている。

「男性らしさ」を強調してきたヘグセス長官

ヘグセス長官は就任当初から、軍人とともに上半身裸でトレーニングする様子を公開したり、ひげや体力、容姿に関する基準を自ら示したりするなど、「男性らしさ」を強調してきた。

また、有名インフルエンサーやロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が、自身がテストステロン補充療法を受けていることを公表したことで、ホルモン治療が医療の枠を超え、筋力や活力を維持する手段として広がったことも、ヘグセス長官の政策に影響を与えたとみられている。

引用:ロイター通信
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実際、米国におけるテストステロンの処方件数は、2000年の100万件未満から、2025年には約1,200万件に増加した。

ニューヨーク・タイムズは「ヘグセス長官の政策は、米国男性がTRTを受けやすくすることを目指すケネディ長官の動きと軌を一にしている」とし、「米軍がイランへの攻撃を拡大する中、国防長官が軍人のホルモン値にまで直接関与するのは異例だ」と評価した。

さらに、「米国防総省は一般の軍人にはテストステロン治療を提供できる一方、トランスジェンダーの軍人に対するホルモン治療はなぜ認められないのかについて説明していない」と指摘した。

これに先立ち、ヘグセス長官とドナルド・トランプ米大統領は昨年、「トランスジェンダーの軍人は戦場で継続的にホルモン治療を受けることが難しい」として、トランスジェンダーの軍人の軍務を禁止する命令を出した。

梶原圭介
梶原圭介

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