
ドナルド・トランプ米大統領が、事実上「国連に代わる国際機関」の創設を進めているのではないかとの指摘が出ている。
トランプ大統領は「平和委員会」構想を打ち出し、ガザ地区の戦争終結と戦後管理を名目に掲げてきた。ただ、活動範囲は最終的にガザにとどまらず、世界の紛争地域全体へ広がる可能性があるとの見方が強まっている。
英紙フィナンシャル・タイムズが入手した憲章の写しによると、平和委員会は「紛争の影響を受ける地域、または紛争の危険がある地域で安定を促進し、正当な統治によって持続可能な平和を達成することを目指す国際機関」と位置付けられた。
当初、平和委員会はガザ地区の再建が完了するまで同地域を統治する最高意思決定機関になると伝えられていた。しかし憲章では、対象地域を「紛争の影響を受ける、または危険がある地域」へと広げている。むしろガザ地区への直接の言及を避ける一方、「より機動的で効果的な国際平和機構が必要だ」とする趣旨を強調している点が目立つ。
トランプ政権の当局者も、将来的に平和委員会がガザ地区を超える案件を扱う可能性があると述べたという。トランプ大統領が関与して成立させた他の和平合意も、同委員会の権限範囲に含まれ得るとの見立ても示されている。
憲章によれば、トランプ大統領は議長として強い権限を持つ。加盟国の加入・脱退に関する決定権も議長に与えられ、これを覆すには加盟国の3分の2以上の賛成が必要とされる。加盟国の投票で決まる委員会の決定を承認する権限も持ち、賛否同数の場合には決定票も行使できる。さらに、平和委員会の下に特定目的の機関を設置したり解散したりする権限も議長が握る形となる。
加盟国の任期は3年とされる一方、10億ドル(約1,580億円)を拠出した加盟国には任期制限を適用しない仕組みも盛り込まれた。
トランプ大統領はフランス、ドイツ、オーストラリア、カナダに加盟を呼びかけたとされ、欧州連合(EU)やエジプト、トルコも招待状を受け取ったことを確認したという。
トランプ大統領が国連に否定的な姿勢を崩していない点も、「代替機関」構想の見方を後押ししている。トランプ大統領は米国の国連脱退の可能性に言及したことがあり、今月初めには「米国の利益に反する運営が行われている」として、国連傘下31機関から米国を離脱させたとされる。














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