
政府が安全保障関連3文書の改定を進める過程で、「非核三原則」を見直すべきだとの意見が出ていると、海外メディアが伝えた。
第二次世界大戦中に広島と長崎で原爆の被害を受けた日本では、平和憲法の理念に基づき、「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」とする非核三原則を維持してきた。しかし、保守色の強い高市早苗内閣による防衛力強化の動きの中で、その原則に揺らぎが生じている。
政府が軍事的に「強い日本」を構築するための総合戦略として改定を進めている安全保障関連3文書をめぐり、先ごろ初めて開かれた専門家会議では、非核三原則の見直しや原子力潜水艦の導入などが議題に上った。
自民党と連立を組み、防衛力強化を後押しする立場の日本維新の会が28日に開催した安全保障調査会の会合でも、核兵器の持ち込み禁止の原則を見直すべきだとの意見が出された。
非核三原則のうち、保有や製造の禁止と並ぶ「持ち込ませず」の項目について、他国で作られた核兵器の日本国内への持ち込みを認めることが、最も限定的な原則緩和として受け入れられる余地があるとみられている。
高市総理は昨年、自民党総裁選の直前に出版した著書『国力研究 日本列島を、強く豊かに。』の中で、「(核兵器の)保有と製造の禁止は引き続き堅持するとしても、『持ち込ませず』を維持しながら米国による拡大抑止を期待するのは現実的ではない」と主張していた。
安全保障関連3文書の改定を通じて核兵器の持ち込み禁止の項目を見直す場合には、米国の核搭載艦が日本に寄港することを認めるかどうかが焦点となる見通しだ。
朝日新聞は29日、ドナルド・トランプ米大統領の1期目だった2018年に米政府が開発を決定した「海洋発射型核巡航ミサイル(SLCM-N)」を搭載した原子力潜水艦が、2030年代以降に日本へ寄港する可能性があると指摘した。
海洋発射型巡航ミサイルは、「小型核」と呼ばれる低出力核兵器を搭載可能な兵器であり、米議会は2032年9月までに、同ミサイルの限定的な運用配備を実現するよう求めている。
核問題に関わってきた元外務省関係者は朝日新聞に対し、「米国は、核搭載艦の寄港は核の持ち込みには当たらないとの立場で、(寄港に関する)事前協議の対象についての解釈をめぐって、日米間で一致しない部分がある」と述べた。
ただし、政府は過去にも、米国による「核の持ち込み」を場合によっては容認する可能性に言及している。
旧民主党政権下の2010年、岡田克也外相(当時)は国会で、米国の核搭載艦の寄港を認めなければ日本の安全を守れない事態が生じた場合を想定し、「政権が命運をかけて決断し、国民に説明する」と述べた。
朝日新聞によると、国家安全保障戦略に非核三原則を維持したうえで、岡田元外相のこの答弁を追加で明記する案も政府内で浮上しているという。
核兵器の持ち込みの見直しに加え、安全保障関連3文書の改定の過程で浮上した原子力潜水艦導入の可能性にも関心が集まっている。
防衛省が昨年9月に公表した「防衛力の抜本的強化のための専門家会議」の報告書には、敵基地攻撃能力(反撃能力)を持つミサイル垂直発射装置(VLS)を搭載した潜水艦について、「次世代動力の活用を検討する」との提言が盛り込まれた。
これについて、原子力潜水艦の導入を念頭に置いた内容ではないかとの見方が出ている。
原子力潜水艦の導入が検討されるに至った背景には、北朝鮮が原子力潜水艦の建造を進めていることや、米国が昨年、韓国による原子力潜水艦の建造を承認したことが影響していると、国内メディアが報じている。














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