
米国がイランとの戦闘終結に向けた交渉を急ぐ中、ホルムズ海峡の通航正常化への期待が高まっている。
世界経済を圧迫しているホルムズ海峡を巡るエネルギー危機が、どれだけ早期に緩和されるかに世界の注目が集まっている。
しかし、ホルムズ海峡の通航正常化については、依然として米国とイランの間に大きな隔たりがあり、今後本格的な交渉に入ったとしても、協議には相当な困難を伴うとみられている。
6日(現地時間)の海外メディア報道によると、両国はホルムズ海峡の開放、イラン核開発の制限、対イラン制裁解除を柱とする覚書の締結を目指しているという。
米国とイランは、覚書が締結された場合、詳細な履行計画を策定するため30日間の追加交渉に入る見通しだ。
ホルムズ海峡問題、核開発問題、対イラン制裁という三つの主要議題は、それぞれ独立した問題ではなく、相互に絡み合う複合的な課題となっている。
具体的には、イラン核開発や対イラン制裁を巡る対立が解消されない限り、ホルムズ海峡の開放も遅れる可能性が高い。
イランは戦争によって軍事資産が大きな打撃を受けるなか、物価高を通じて米国世論に圧力をかけられるホルムズ海峡の支配力を、最後の抑止力として維持しようとしているとされる。
米国から軍事的脅威の停止や、経済を圧迫する海上封鎖・制裁解除の保証を得られない限り、イランが従来の立場を変更する可能性は低いとみられている。
こうした状況を踏まえ、イランは抑止力としてのホルムズ海峡支配力を弱めないよう全力を挙げている。
交渉を促進するため、一時的にホルムズ海峡の緊張を緩和したとしても、必要な場合にはいつでも封鎖を再開できる体制を維持しようとしているとの見方もある。
イラン革命防衛隊海軍は6日、X(旧Twitter)に掲載した声明で、海峡を開放したとしても統制権は維持するとの立場を示した。
さらに、米国の脅威が取り除かれれば、イランの規則に従う船舶に対して安全な通航を保証できると説明した。
イランはこれまでの交渉で、ホルムズ海峡に対する支配力を抑止力としてだけでなく、戦争による損失の補償を引き出すための交渉カードとしても重視してきた。
ホルムズ海峡の相当部分が自国領海に含まれると主張し、主権を根拠として船舶に通行料を課す新たな規制まで公表した。
海峡の最短区間は約35キロで、国連海洋法条約(UNCLOS)によると沿岸国が海岸線から12海里(約22キロ)まで領海を設定できると定められている。
オマーンやアラブ首長国連邦(UAE)側の沿岸海域は水深が浅く岩礁も多い一方、イラン側沿岸は比較的水深が深いため、大型船舶の航行に適している。
イランは主要航路が自国領海や軍事拠点周辺にあることから、主権を根拠とした実力行使に踏み切る上で、地政学的に優位な立場にある。
一方で米国は、イランによるホルムズ海峡支配強化の動きを容認できないとの立場を崩していない。
ホルムズ海峡が国際航行に利用される重要な海峡である以上、航行の自由が保障されるべきだというのが米国側の主張だ。
UNCLOSは、国際航行に利用される海峡について、沿岸国による妨害を受けずに船舶が通過できる通過通航権を保障している。
国際法上の問題を別にしても、イランがいつでも世界経済や米国世論に圧力をかけられる手段を保持する状況を、米国が受け入れるかは不透明だ。
実際、ドナルド・トランプ米大統領は、ホルムズ海峡封鎖によるガソリン価格高騰が、今年の中間選挙を前に支持率低下につながることを懸念しているとされる。
こうした米国とイランの根本的立場の違いは、今後30日間にわたり行われるホルムズ海峡開放方式の詳細協議で、大きな障害として浮上する可能性が高い。
すでに米国は、イランが設置した機雷の危険性を理由に、イランの影響が比較的及びにくい代替航路を利用するよう勧告し始めている。
米軍は、海軍が数週間にわたって機雷除去作業を進め、一定の安全性を確保したとして、イラン沿岸から距離を取った航路を利用するよう商船に求めている。
米中央軍の報道官は、CBSニュースのインタビューで「船舶が安全に通過できる効果的な航路を確保している」と述べ、「船舶の安全な航行を保証するため、今後も必要な措置を講じていく」と強調した。
当面ホルムズ海峡の緊張を緩和しつつ、イランが持つ地政学的優位性を徐々に弱めようとする戦略だと指摘されている。
世界の原油輸送量の約20%が通過するホルムズ海峡の主導権を巡る米国とイランの対立は、交渉が本格化するにつれ、さらに国際社会の注目を集める見通しだ。













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