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AIが奪うのは事務職だった、米国で進むブルーカラー高所得化

梶原圭介 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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AIの普及によりホワイトカラーの雇用が急速に再編されるなか、米国を中心に肉体労働者の賃金が急騰する、いわゆる「ブルーカラー億万長者」現象が広がっている。文書作成や分析、会計・事務業務までAIが代替し始める一方、人の手作業や現場での即時判断が不可欠な職種の価値が改めて評価されている。かつて敬遠されがちだった配管工や電気技師、建設技能者といったブルーカラー職が高所得層として台頭し、職業の明暗が「AIによる代替可能性」を軸に分かれつつあるとの見方が出ている。

報道によると、テレビ朝日などは米国で進むブルーカラー職の構造的変化を特集した。同局は、AIで代替可能な事務職と異なり、熟練した手作業や瞬時の現場判断が求められる技能職は、自動化の進展が相対的に遅れざるを得ないと分析している。その結果、こうした職種が高所得層へと再編されつつあると指摘した。

代表例として紹介されたのは、米国で企業の会計担当として働いた後、配管工へ転職したマイさんだ。名門のカリフォルニア大学バークレー校を卒業した同氏は、企業で会計業務を担当していたが、上司との軋轢をきっかけに退職を決断した。知人の勧めで、まったく未経験だった配管工の仕事に就いた。ねじを触ったこともなかったという同氏は、当初数カ月は激しい肉体的負担に苦しんだものの、現在は仕事への満足度が高いと話している。

会計担当として勤務していた当時の時給は約26ドル(約4,000円)だったが、配管工へ転職後は約80ドル(約1万2,000円)と、ほぼ3倍に跳ね上がった。肉体的な負担は大きいものの、労働時間は短くなり、手を動かして何かを作り上げる達成感も大きいという。マイさんは「AIは考えることを代替できても、現場で直接作業する役割までは置き換えられない。肉体労働の時代が再び来ている」と語った。

第一生命経済研究所の首席研究員である柏村祐氏は、「数年以内に国内でも米国と似た状況が生じる可能性が高い」とし、「ホワイトカラーの賃金は停滞、あるいは下押し圧力を受けかねない」との見通しを示した。さらに「AIの知能はすでに平均的な人間を上回っており、パソコンの前で資料や文書を扱う職務は最も影響を受けやすい」と指摘している。一方で、日本は正社員の解雇規制が厳しいため、米国のような大規模解雇ではなく、人事異動や職務再配置といった形で変化が表れる可能性が高いとも付け加えた。

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