
教育現場に導入されたデジタル機器と人工知能(AI)が、学生の認知能力を低下させているという専門家の警告が相次いでいる。米経済誌「Fortune(フォーチュン)」は14日(現地時間)、米国の学生における数学および読解力の低下の主因として「過度なデジタル機器の使用」を指摘。紙の教材に代わるノートパソコンやタブレットの普及が、思考力の退化を招く「ブレインロット(Brain Rot:脳の退化)」現象を引き起こしているとの分析を報じた。
学生の間でAI利用は急速に浸透している。「Pew Research Center(ピュー・リサーチ・センター)」の最新調査によれば、米国の青少年の57%が情報検索に、54%が宿題の完成にAIを活用している。「ChatGPT」の公開からわずか3年余りで、過半数の学生が学習プロセスにAIを組み込んだことになる。
専門家らは、学生が自ら思考する代わりにAIに回答を求める「認知的オフローディング(認知の外注化)」の習慣化を危惧している。これが批判的思考力や基礎的な読み書き能力に悪影響を及ぼす可能性があるためだ。ブルッキングス研究所の教育コンサルタント、メリー・バーンズ氏は「AIによる安易な情報取得は、努力を伴う学習過程そのものを形骸化させる恐れがある」と警鐘を鳴らす。
神経科学者のジャレッド・ホルバス博士による診断はさらに深刻だ。同氏は2026年1月の米議会証言において「Z世代は現代史上、親世代よりも認知能力が低い最初の世代になる可能性がある」と言及。教室内での無制限なデジタル機器への接触が、集中力や記憶力の減退に直結していると説明した。ホルバス博士は、100年以上前に考案された「ティーチングマシン」を例に挙げ、機械に依存した学習では知識の応用力が育たないと強調。学習段階にある学生が専門家向けのツールを無分別に使用すれば、実力を養う機会を失い、機械への依存手法のみを習得することになると指摘した。
ただし、教育界ではAIを全面的に排除するのではなく、「諸刃の剣」として慎重に扱うべきだとの議論も根強い。語学学習の支援や教員の業務効率化など肯定的な側面も存在するため、技術への過度な依存を防ぐ明確なガイドラインと、思考力を養うための教育的代替案の構築が急務となっている。













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