
高市早苗首相による台湾有事をめぐる発言を受けて、中国向けに輸出された酒類や食品の通関が遅れていると、「共同通信」が8日報じた。
同通信によると、貿易業界関係者の話として、日本産酒類の中国での通関は通常より数週間から1カ月ほど時間がかかっており、完了までに要する期間は平時の約2倍に達しているという。食品についても通関の遅延が確認されているが、酒類ほど深刻な状況ではないとされる。
現地の税関当局は、日本国内での具体的な輸送経路の報告を求めるとともに、日本産水産物の輸入規制対象地域である福島県や新潟県など10都県を通過していないかを確認する例もあるという。これに関連し、在中国日本大使館には、影響を受けた日本企業からの相談が相次いでいる。
「共同通信」は、「中国での通関の遅れは、高市首相の発言に対する対抗措置の一環と受け止められている」と伝えた。また、中国は2012年に日本政府が尖閣諸島を国有化した際にも通関検査を強化しており、当時は電子部品を含むさまざまな品目で遅延が確認されたと報じている。
農林水産省によると、2024年の中国への酒類輸出額は約116億円に上り、最大の輸出先となっている。中国政府は昨年11月7日、高市首相が「台湾有事が存立危機事態になり得る」と述べ、集団的自衛権の行使に言及したことを受け、発言の撤回を強く要求。日本への観光や留学の自粛を要請したほか、日本産水産物の輸入再開プロセスを取り消すなど、経済的圧力を一段と強めている。さらに、中国商務部は6日、日本に対する軍民両用(デュアルユース)物資の輸出禁止措置も発表した。
















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