
中国で、自転車に乗っていた高齢者を助けた女子中学生らが、逆に多額の損害賠償訴訟に巻き込まれたとのニュースが伝えられ、議論を呼んでいる。
21日、「澎湃新聞」などの現地メディアによると、2025年3月に福建省莆田市の道路で、自転車に乗っていた高齢者がバランスを崩して転倒する事故が発生した。
当時、電動自転車で通りかかった女子中学生2人は、倒れた高齢者を見て立ち止まり、救助して自転車を起こした。しかしその後、高齢者は「女子中学生らの電動自転車に驚いて転倒した」と主張。女子中学生とその保護者に対し、22万元(約494万円)の賠償を要求した。
高齢者側の主張によると、対向車を避けるために方向を変えた際、カーブから女子中学生らの電動自転車が現れたことでバランスを崩したという。現場の防犯カメラを確認した現地の交通警察も、女子中学生側に二次的な責任があるとの判断を下した。

一方、女子中学生の母親はこの判断を受け入れられないとして反論している。善意で助けた娘が責任を問われる状況に不当性を訴えており、多額の賠償請求による経済的負担に加え、娘が深刻な心理的トラウマを抱えていると明かした。現地のネットユーザーからも、「今後、誰が困っている人を助けるのか」「善意が罰せられることになる」と、社会的無関心の広がりを懸念する声が上がっている。
しかし専門家らは、法的な観点から女子中学生側の責任が認められるとの分析を示している。警察官として26年勤務した経験を持つチェン・シャオドン弁護士は、「道路交通法上、右側通行が原則だが、女子中学生らはこの義務に違反していた。高齢者が衝突を避けようとして転倒したこととの間に、直接的な因果関係が認められる」と指摘した。さらに、交差点での減速不十分や、直進車への進路譲渡義務違反なども重なっていると言及した。ただし、高齢者側の操作ミスなども事故の原因に含まれると付け加えている。
この事件は当初、今月26日に福建省莆田市城廂区林川法院(裁判所)で審理される予定だった。しかし、メディアの報道を通じて全国的な論争に発展したことで、心理的負担を感じた高齢者側が訴訟を取り下げたと報じられている。













コメント0