
マルコ・ルビオ米国務長官は、米国がイスラエルの利益のためにイランを攻撃したとする自身の発言を撤回した。米国がイスラエルのために行動したと受け止められる批判が高まったことを受け、立場を修正した。
ルビオ長官は3日、ドナルド・トランプ米大統領がイスラエルの軍事計画に関係なくイラン攻撃を決定したと述べ、先の発言を撤回した。同日、議会で記者団に対しルビオ長官は、トランプ大統領はイランとの交渉が失敗したと判断し、「先手を打つ必要がある」と決断したため、イランの攻撃を待たなかったと説明した。また、米国はイスラエルによるイラン攻撃計画を把握しており、共同作戦は「成功の可能性が非常に高い」と判断したと語った。
ルビオ長官は前日の記者会見で、米国はイスラエルの先制攻撃によって生じるリスクを懸念してイランを攻撃したと説明した。長官は「我々はイスラエルの行動を把握しており、それが米軍への攻撃を招くことも分かっていた」と述べ、「彼らが攻撃を開始する前に先制的に打撃を与えなければ、より多くの米軍被害が出ることを認識していた」と説明した。米国によるイラン攻撃は、イスラエルの先制攻撃に伴う報復から米国側の被害を防ぐ狙いがあったという。
また、記者から「イランから差し迫った脅威はあったのか」と問われたのに対し、ルビオ長官は「差し迫った脅威が明らかに存在していた」と強調した。その上で、「その脅威とは、イランが攻撃を受けた場合、即座に我々に報復攻撃を行うというものだ」と説明した。イスラエルによるイラン攻撃がもたらす危険が、差し迫った脅威と位置付けられていたという。
ルビオ長官の発言を受け、米国内外では米国が自国の国益ではなくイスラエルのためにイラン攻撃を行ったのではないかとの批判が高まった。
民主党のホアキン・カストロ下院議員は、ルビオ長官の発言について「イスラエルがイラン攻撃を求めることで米軍を危険にさらし、米政府がその戦争に加担したことを認めたものだ」と指摘し、同盟国が米国を戦争に巻き込んだとして批判した。また、無所属のアンガス・キング上院議員はルビオ長官の説明について、米国が相手国からの直接的な攻撃の兆候もないまま、「第三国が予測する攻撃」だけを根拠に先制攻撃を行えることになると批判したと、ニューヨーク・タイムズは伝えた。キング議員はさらに、この対応が議会の戦争宣言権や国際法上の武力行使禁止原則に反する危険な前例になると指摘した。
トランプ大統領支持のMAGA(メイク・アメリカ・グレート・アゲイン)陣営内でも批判が相次いだ。MAGA系メディアであるThe Daily Wireのマット・ウォルシュ氏は、ルビオ長官の発言について「イランとの戦争がイスラエルに強制的に巻き込まれたために起きたと公然と認めたようなものだ」と指摘し、「彼のできる発言の中で事実上最悪のものだ」と非難した。
イランのアッバース・アラーグチー外相はSNSで、トランプ氏について「『アメリカ・ファースト』を『イスラエル・ファースト』に変えた。それは常に『アメリカ・ラスト』を意味する」と皮肉った。
米ニュースサイトAxiosは、イスラエル関係者の話として、ネタニヤフ氏はトランプ氏による明確な承認がなければイラン攻撃に踏み切ることはできなかったと報じた。














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