エボラ感染疑い900人・死者220人…WHO「感染拡大の勢いが対応を上回っている」

世界保健機関(WHO)は25日(現地時間)、コンゴ民主共和国とウガンダを中心に急速に拡大しているエボラウイルスについて、防疫当局の対応を上回るペースで感染が拡大しているとして懸念を示した。
AP通信とユーロニュースによると、現在までにエボラウイルス感染の疑い患者は900人、死者は220人を超えたという。
WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は同日、アフリカ連合のオンライン会議で、「緊急対応能力を拡大しているが、現時点では感染拡大の速度が我々を上回っている」とし、保健当局の対応について「対応が遅れている状況だ」と述べた。
同氏は26日、今回の流行の中心地であるコンゴ民主共和国・イトゥリ州を訪問する予定だ。
コンゴ民主共和国では過去数十年にわたり十数回のエボラ流行が発生している。保健専門家らは、昨年、米国やその他の先進国が国際援助予算を削減したことが、武力紛争が続くコンゴ東部地域に深刻な影響を及ぼしたと指摘している。
現地の医療関係者は、住民の恐怖や怒り、絶望感に加え、医療センターへの攻撃や当局への不信感などにより対応に苦慮している。支援団体は装備不足を訴えている。医療従事者の感染防止に必要なフェイスシールド、防護服、診断キット、遺体収容袋なども不足しているという。
ウガンダ保健当局は23日、初の市中感染を確認した。感染者は、11日に死亡したコンゴ民主共和国の患者と接触していた運転手や医療従事者だった。25日には首都カンパラの民間病院で医療従事者2人の追加感染も確認された。
今回流行している「ブンディブギョ型」エボラウイルスには、現在、承認されたワクチンや治療薬はまだない。
WHOは今回の事態について、国際的な公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)を宣言した。保健専門家らは、一般的に出血熱症状を伴うエボラの感染拡大を防ぐためには、接触者追跡と隔離が重要だと指摘している。
一方、イタリア北部のロンバルディア州では、ウガンダから帰国した2人にエボラ感染が疑われる症状を示し、警戒が強まっている。2人は約3か月間ウガンダで人道支援活動に従事した後、家族とともに帰国した。
2人には高熱、吐き気、嘔吐、消化器症状などエボラに似た症状が見られた。2人は高リスク感染症専門施設であるミラノのサッコ病院に緊急搬送され、詳しい検査を受けているが、現時点で確定診断は出ていない。
医療関係者は、エボラよりもマラリア、特に30歳女性については集中治療室への入院が必要となる可能性がある「脳性マラリア」の可能性を高くみている。ともに入院した31歳男性には、38度の高熱と胃腸症状が確認された。
ただ、イタリア保健当局は声明で、「イタリア国内におけるエボラのリスクは依然として極めて低い」とし、「感染症緊急事態への国家対応体制は正常に稼働しており、現地当局および保健当局と緊密に連携しながら状況を注視している」と強調した。
24日には、欧州委員会の保健安全委員会が、エボラ対応を協議する会議を招集した。













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