
政府は人工知能(AI)産業育成に向け、個人情報利用の基準を大きく改定する方針だ。改正案が最終的に施行された場合、健康情報や犯罪歴、人種、宗教的傾向などのセンシティブな個人情報にいたるまで、一定の範囲内であれば本人の同意なしにAIの学習データとして使用できるようになる。
26日の共同通信によると、日本の衆議院は同日、本会議を開き、こうした内容を盛り込んだ個人情報保護法改正案を可決した。
新法案は、統計分析やAIモデルの開発など、特定の個人を識別しない目的に限り、SNSの公開投稿や企業が保有するデータを、情報主体の別途の許可なしに利用したり外部に提供したりできるようにする内容を含んでいる。
活用可能なデータの範囲には、病歴の情報や前科の記録のみならず、出身、宗教観・思想などのセンシティブな個人情報も含まれた。既存の法体系では、こうした情報の収集及び使用をする際には、原則として本人の事前の同意を得ることが規定されていた。

政府は、生成型AIをはじめとする先端技術競争が激化する状況において、大規模データの確保が必須であるものの、すべての利用者に個別の同意を求めるには現実的な限界がある点を改正推進の背景として説明した。
ただし、個人情報の悪用に対する懸念を軽減するための罰則規定も併せて設けられた。1,000人以上の規模の個人情報を不当に取り扱った事業者には、該当行為によって得た収益に応じて課徴金を科すことができるようにした。
今回の改正案は、自民党と日本維新の会などの与党勢力、国民民主党の賛成のもと、衆議院を通過した。一方、中道改革連合と参政党は法案を通すことに対し反対の立場を示した。
反対側からは、個人事業者を含む幅広い事業者に消費者データが提供された場合、情報の流出や商業的な悪用のリスクが高まる可能性があると懸念の声が上がった。また、消費者団体が個人情報の利用停止を集団で請求できる制度が法案に反映されていない点も問題として指摘された。
共同通信は、今回の改正案が今後、参議院の審議を経て、今国会の会期内に最終的に成立する可能性が高いとみている。
















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