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「ガラスを割らず数分で消えた!」施錠しても無意味、急増する車両盗難の3つの最新手口

山田雅彦 アクセス  

引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ
引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ

「愛車がない——しっかり施錠していたはずなのに。」こうした車両盗難の被害が、日本で改めて深刻化している。警察庁の統計によると、車両盗難の認知件数は2003年に年間6万4,223件をピークに大幅に減少した。しかし件数の減少が問題の終息を意味するわけではない。盗難組織は高度化・体系化され、犯行はより巧妙になっている。車両盗難は減ったのではなく、手口が進化したのだ。

全体の27.5%超を占める——標的となる車種

日本損害保険協会の調査によると、直近で最も盗難被害の多い車種はランドクルーザー、アルファード、プリウス、レクサス LXだ。中でもランドクルーザーは4年連続でワースト1位となっており、車両本体盗難全体の27.5%を占める。これらの車種が集中して狙われる背景には、海外での高値転売が可能な点がある。部品単位に分解しても十分な利益が出るうえ、海外での需要も安定している。「よく売れる車が盗まれる車」という構図が、ここでも成り立っている。車両本体盗難の約75%がキーなしで盗まれているとされており、スマートキーを所持し、ドアを施錠していても被害に遭うケースが相次いでいる。

現在実際に使われている主要な犯行手口

現在日本で確認されている主要な手口は大きく3つある。第一は「リレーアタック」だ。スマートキーの微弱な電波を専用機器で増幅・中継し、車両に「キーが近くにある」と誤認させてドアロックを解除する手口だ。キーを自宅の中に置いていても車が盗まれる可能性があり、在宅中でも油断はできない。

第二は「CANインベーダー」だ。車両の内部通信ネットワーク(CAN)に直接侵入してセキュリティを無力化し、ドアを開けてエンジンをかける手口で、純正のセキュリティシステムでも防ぎきれない場合がある。

引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ
引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ

第三は「ゲームボーイ型ツール」と呼ばれる専用機器による手口だ。車両の通信を操作して数分以内に犯行を完了できる。3つに共通するのは、ガラスを割らず痕跡を残さない「静かな犯行」である点だ。

窃盗犯の論理は単純——だから対策も単純でよい

窃盗犯が標的を選ぶ基準はシンプルだ。「あの車より、この車のほうが隙がある」——そうした判断で絞り込んでくる。狙われやすい条件は、暗く人通りの少ない場所への駐車、外から確認できるセキュリティ装置の不在、施錠が1か所だけ、といった点だ。裏を返せば、防犯の目標は完璧な侵入阻止ではなく、「手間のかかる車」と思わせることにある。

警察庁や業界が共通して推奨するのは複合的な対応だ。スマートキーを電波遮断ポーチに保管してリレーアタックを防ぎ、ハンドルロックやタイヤロックといった物理的な装置で時間を稼ぐ。防犯カメラやステッカーによって「監視されている」という印象を与えることも有効とされる。人感センサーによる照明や駐車場所の見直しといった環境整備も並行して行うことが望ましい。近年は、異常検知・スマートフォンへの通知・GPS追跡・遠隔モニタリングの機能を備えたスマートセキュリティサービスの活用も広まっている。現在の車両防犯は「防止・検知・追跡」の3段階を組み合わせることが基本となっている。

対策のない車が最大のリスク

車両盗難は技術の問題ではなく、油断の問題である。被害に遭う車とそうでない車の違いは、車種や年式ではなく対策の有無にある。わずかな対策が、窃盗犯の目を別の標的へ向けさせる。自分の車がどちらに当たるか、今一度確認しておきたい。

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