「わずか1日で市場が息を吹き返した」トランプの通行料撤回で半導体株が“一斉反発”

米国のドナルド・トランプ大統領がホルムズ海峡の通行料徴収方針をわずか1日で撤回したうえ、物価指標の伸びも鈍化したことから、ニューヨーク株式市場では半導体関連株を中心に主要株価指数がそろって反発した。
14日(現地時間)のニューヨーク株式市場で、ダウ・ジョーンズ工業株30種平均は前営業日比9.63ポイント(0.02%)高の52,508.27で取引を終えた。S&P500種株価指数は28.25ポイント(0.38%)上昇して7,543.59、ナスダック総合株価指数は233.83ポイント(0.90%)高の26,107.01で引けている。
時価総額上位のハイテク株では、エヌビディアが4.06%上昇したほか、アマゾン(0.07%)、グーグルの親会社アルファベット(1.99%)、フェイスブックの親会社メタ(0.66%)、テスラ(0.36%)も値上がりした。一方、アップル(0.77%安)、マイクロソフト(1.55%安)、スペースX(2.20%安)は、上昇相場の中でも値を下げている。特に、前日に大幅安となったマイクロン(4.92%)、ブロードコム(1.32%)、AMD(2.57%)、ASML(2.87%)、サンディスク(5.01%)などの半導体関連株が強含んだ。フィラデルフィア半導体株指数も2.54%上昇した。
この日の株価上昇には、トランプ大統領がホルムズ海峡を通過する民間船舶から、積載貨物の価値の20%に相当する通行料を徴収するとの決定を1日で撤回したことが大きく影響している。トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、「中東の指導者らとの非常に生産的な対話を踏まえ、米国が受け取る20%の補償手数料を、中東各国が米国と締結する貿易・投資協定に置き換えることを決定した」と明らかにした。前日には、ホルムズ海峡を通過する民間船舶の安全な航行を米軍が保証する見返りとして、積載貨物の価値の20%を通行料として受け取ると一方的に宣言していた。
ニューヨーク株式市場では、市場予想を下回った6月の消費者物価指数(CPI)を受け、インフレへの警戒感も和らいだ。米労働省によると、6月の総合CPIは季節調整済みで前月比0.4%下落し、市場予想の0.1%下落を上回る下げ幅となった。月間の下落率は、0.8%低下した2020年4月以来の大きさとなる。食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比横ばいの0.0%で、市場予想の0.2%上昇を下回った。5月の0.2%上昇と比べても、物価の伸びは鈍化している。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の「フェドウォッチ」によると、フェデラルファンド(FF)金利先物市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)が7月28~29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置く確率を83.4%と織り込んだ。据え置き確率は前日の58.3%から大幅に上昇している。一方、0.25%ポイントの利上げ確率は、前日の41.7%から16.6%へ急低下した。
IBMは2026年4~6月期の業績が市場予想を下回り、株価が25.21%急落した。IBMは、主要企業がデータセンター投資に資金を集中させたことで、同社が手がける大型コンピューターやソフトウェアへの需要が減少したことが業績不振の原因だと説明している。一方、取引開始前に市場予想を上回る2026年4~6月期決算を発表したJPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスは、それぞれ2.50%、9.00%急伸した。
国際原油価格は、トランプ大統領が通行料徴収方針を撤回したものの、依然として不透明感が残っていることから上昇した。ロンドンのICE先物取引所では、9月物の北海ブレント原油先物が前営業日比1.7%高の1バレル=84.73ドル(約1万3,740円)となった。ニューヨーク・マーカンタイル取引所では、8月物の米国産標準油種WTI先物が1.5%上昇し、1バレル=79.34ドル(約1万2,870円)を記録している。アラブ首長国連邦(UAE)国防省は、オマーン領海を経由してホルムズ海峡を航行していた石油タンカー2隻がイランの攻撃を受けたと明らかにした。これも原油価格をさらに押し上げる要因となった。
















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