
世界最大の電気自動車(EV)メーカーである中国のBYDが、米政府を相手取り、関税の課税中止と還付を求める訴えを起こした。中国企業による提訴は初の事例とされる。
BYDの米国子会社4社は先月末、米政府が「国際緊急経済権限法(IEEPA)」に基づいて課した関連関税について、取り消しと還付を求め、米連邦国際貿易裁判所(CIT)に提訴した。これらの企業は、ドナルド・トランプ政権下で昨年2月以降に発効した関税に関する行政命令、およびその修正案9件が違法であると主張している。
訴訟の対象には、メキシコやカナダに適用される国境関税、中国を対象としたフェンタニル関連の相互・報復関税、ロシアの石油取引に関連する国別関税などが含まれる。BYD側は、IEEPA制度に基づき米政府に関税を課す法的権限はなく、関連するすべての関税行政命令を無効とすべきだと主張している。さらに同社は裁判所に対し、被告である米政府の関税課税および施行権限を剥奪するよう求めるとともに、これまでに課されたIEEPA関税の全額還付と利息の支払いを命じるよう求めた。
世界各国の企業が関税還付を求めて訴訟を起こす中、中国企業が参加するのは今回が初めてとなる。
米国では、トランプ大統領がIEEPAに基づき課した関税の適法性を巡る裁判が進行中である。1審の米連邦国際貿易裁判所は昨年5月、権限の濫用を指摘して関税の無効を命じ、2審の控訴裁判所も同年8月に1審判決を支持した。その後、事件は米連邦最高裁に移送されたが、現時点で判決日程は示されていない。













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