引用:ABC News

米国のドナルド・トランプ大統領が、テスラのイーロン・マスクCEOを支援するため3月に購入したテスラ電気自動車の売却を検討している。

米ホワイトハウスの高官は6日(現地時間)、NBCニュースに対し、トランプ大統領が3月に購入した赤いテスラ・モデルSのセダンの売却または譲渡を検討中だと述べた。この発言は、マスクCEOとの口論の翌日に出された。

前日14%超急落したテスラ株は、翌6日に約6%急騰し、前日の下落分を一部取り戻した。テスラ株の急落を受け、投資家らが安値買いに動いたことで株価が急騰した。

前日、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相とのホワイトハウスでの首脳会談で、トランプ大統領がマスクCEOへの不満を示したことから始まった両者の口論は、「狂人」、「弾劾」発言にまで発展した。

マスクCEOが自身の「大きくて美しい法案」(減税・財政支出拡大」を「おぞましく忌まわしき法案」と批判したことに対し、トランプ大統領は「マスクCEOに大いに失望した」と述べた。マスクCEOはすぐさまSNSで、自分がいなければ共和党政権は不可能だったとし、トランプ大統領を「恩知らず」と非難した。

トランプ大統領はマスクCEOの攻撃が激しくなると、彼を「狂人」と非難した。また、マスクCEOが政府効率化省(DOGE)長官を辞任したのではなく、自分が「解雇した」と主張した。さらに、マスクCEOは政府と取引できないだろうと断言した。

激怒したマスクCEOは、トランプ大統領に対する弾劾カードまで切り出した。自身のSNSアカウントでトランプ弾劾を主張する政治評論家の投稿をリポストし、「いいね」と付け加えた。

弾劾の話が出ると、トランプ大統領はマスクCEOとの関係を完全に断ち切る決意を固め、その象徴であるテスラの電気自動車を手放すことを決めたようだ。

トランプ大統領は3月、マスクCEOがトランプ政権2期目に深く関与する中、テスラ不買運動や店舗・車両への放火などでテスラの売上が深刻な打撃を受けたため、支援の意味でモデルSを1台購入していた。

世界最高の富豪マスクCEOは、トランプ大統領との関係悪化でテスラ株が急落し、1日で340億ドル(約4兆9,033億円)を失った。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、資産の大半がテスラ株で構成されるマスクCEOの資産は、この日約340億ドル減少したという。

しかし、340億ドルを一夜で失っても、マスクCEOの純資産価額は3,350億ドル(約48兆3,205億円)で、メタ・プラットフォームズの創業者兼CEOであるマーク・ザッカーバーグ氏やアマゾンの創業者であるジェフ・ベゾス氏を上回り、依然として世界最高の富豪の座を維持している。

テスラ株は急落から一転、翌6日に急騰した。株価急落を受けた安値買いが急速に流入したためだ。テスラは当日5.5%以上上昇し、300ドル(約4万3,279円)台を1日で回復した。

投資家らは、テスラが電気自動車メーカーであることは確かだが、これは数兆ドル規模の新たな機会が広がるロボットとAI(人工知能)への足がかりに過ぎないと見ているとの分析も出ている。

テスラは今月12日、新本社が置かれるテキサス州オースティンでロボタクシーサービスを開始する。AIが訓練した完全自動運転(FSD)用のソフトウェアがロボタクシーを操作する。

川田翔平
川田翔平

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