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「声まで偽造」ルビオ長官のAIなりすまし、5人の要人に接触…“誰でも声を作れる”時代の脅威、世界で類似事件も

竹内智子 アクセス  

引用:ニューシス
引用:ニューシス

米国で、人工知能(AI)技術を用いてマルコ・ルビオ米国務長官になりすました人物が、高官らに接触を試みるという前代未聞の事件が発生した。『ワシントン・ポスト(WP)』は8日(現地時間)、国務省関係者の話として、少なくとも5人の要人が標的になったと報じた。

報道によると、このなりすまし犯はAIを使ってルビオ長官の声や文章の文体を再現し、音声およびテキストメッセージを通じて外国の外相3人、米国の州知事1人、連邦議員1人に接触を試みたという。

偽アカウントは「[email protected]」という、ルビオ長官の公式メールアドレスに酷似した表示名を使い、暗号化メッセージアプリ「シグナル(Signal)」を通じて連絡を送っていた。しかし、実際のアドレスとは異なるものであった。

さらに少なくとも2人の標的には、ルビオ長官の声を模倣したAI生成の音声メッセージが送信されていたことが確認されている。

アメリカ国務省はこの件について「現在、詳細な調査を進めている」とし、「今後このような事案を防ぐため、セキュリティ対策をさらに強化していく」とコメントしている。ただし、なりすまし犯の身元や背後に国家レベルの関与があるかどうかについては、現時点で判明していない。

米国内では最近、要人を標的にしたAI音声やメッセージを使ったなりすまし詐欺の事例が急増している。今年5月には、ホワイトハウスのスージー・ワイルズ首席補佐官のスマートフォンがハッキングされ、偽のメッセージが上院議員や実業家に送られる事件も発生した。連邦捜査局(FBI)は現在、この事件とルビオ長官に対するなりすまし事件を同時に捜査中である。

カリフォルニア大学バークレー校のデジタル・フォレンジック専門家、ハニー・ファリード教授は「15~20秒の音声があれば、誰でも他人の声を模倣したAIメッセージを作れる時代になっている」と警告。政府関係者が機密性の高い業務を行う際に、非公式なメッセンジャーアプリを使用するのは極めて危険だと指摘している。

こうしたAIを悪用した政治的なりすまし攻撃は、アメリカ国内だけにとどまらず、ウクライナやカナダにも波及している。ウクライナの保安当局は先月、ロシアの情報機関がウクライナ政府関係者になりすまし、民間人を勧誘しようとしたと発表。カナダ政府も、AIを用いた高官のなりすまし詐欺に関して調査を進めているという。

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