
親ロシア路線を取るハンガリーは、ロシア産原油の供給が自国向けに再開されるまで、欧州連合(EU)が予定するウクライナ向け融資支援に反対する可能性があるとして、圧力を強めた。
AP通信などによると、ハンガリーのシーヤールトー・ペーテル外務貿易大臣は2月22日(現地時間)、SNSに投稿した動画で、ウクライナがドルジバ(友好)パイプラインを通じたロシア産原油の供給を意図的に妨げていると主張した。シーヤールトー大臣はそのうえで、第20次制裁パッケージの採択には同意しないと述べ、ハンガリー向けの原油輸送が再開されるまで、ウクライナにとって重要な決定が承認される状況を認めないと強調した。
また、ハンガリーのオルバーン・ビクトル首相も同日、SNSへの投稿で、ドルジバ・パイプラインが閉鎖されたままでは黙っていないとしたうえで、石油供給を確保し、輸送が再開されるまで必要な対応を取る考えを示した。さらにオルバーン首相は、ウクライナ向けの軍事融資を拒否し、制裁も支持しないと主張し、第20次制裁パッケージは否決されるとの見通しを口にした。
EU加盟国は先に、2026〜2027年のウクライナに対する財政・軍事支援を目的に、900億ユーロ(約16兆4,000億円)規模の融資枠を設けることで合意した。ただ、実現にはEU27か国の全会一致が必要となるため、ハンガリーが反対に回れば手続きが止まる可能性がある。
ロシア産原油のハンガリーおよびスロバキア向け供給は、1月27日以降に途絶えたとされる。ウクライナは、ロシアのドローン攻撃でドルジバ・パイプラインが損傷したと説明している。
スロバキア側も強硬姿勢を示している。スロバキアのロベルト・フィツォ首相は2月21日、23日までに供給が復旧しなければ、隣国に対する緊急の電力供給を停止すると表明した。
これに対しウクライナ外務省は2月21日の声明で、ハンガリーとスロバキアの「脅し」を拒否し非難するとしたうえで、両国は「攻撃者」に利用されていると反発した。ロシアがウクライナのエネルギーインフラを大規模に攻撃し、厳寒下で電力や暖房、ガスを奪おうとしていると主張し、こうした動きは挑発的で無責任であり、地域全体のエネルギー安全保障を脅かすと訴えた。














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