
米海軍が保有する最新鋭の航空母艦ジェラルド・R・フォードで12日に発生した火災の鎮火に、30時間以上を要したことが海軍と軍関係者の話で明らかになった。
紅海に展開し、イランに対する空爆任務に従事しているフォードだが、火災は戦闘とは無関係に艦内の洗濯室で発生したという。
16日、ニューヨーク・タイムズ(NYT)の報道によると、消火活動が終盤に差しかかった時点で、600人以上の乗組員がベッドを使えず、床やテーブルで寝泊まりしていたと関係者が明らかにしたという。
米中央軍は海軍兵2人が命に別条のない負傷で治療を受けたと説明した一方、複数の関係者は数十人の兵士が煙を吸い込んで体調不良を訴えていると明かした。
この艦船は約4,500人の乗組員と戦闘機パイロットを乗せ、昨年に地中海からカリブ海へと移動した。背景には、ドナルド・トランプ米大統領が進めるベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領への圧力政策への関与があったとされる。
その後、イラン戦争を前にフォードはカリブ海を出発して紅海へ向かった。現在は配備から10カ月目に入っている。
4月中旬まで海上での任務が続けば、ベトナム戦争以降で最長となる空母の配備記録を更新する見通しだ。現行の最長記録は2020年に空母エイブラハム・リンカーンが記録した294日となっている。
また、フォードの乗組員には派遣期間が5月まで延長される可能性が高いとの通知が出されており、その場合、通常の約2倍にあたる1年間を海上で過ごす見通しだとNYTは伝えている。
米海軍はこれまで、イラク戦争やアフガニスタン戦争の際、空母を一度に9カ月、場合によってはそれ以上の期間にわたり海外派兵作戦に投入してきた。
しかし、通常の派兵期間は6カ月を超えないとされる。専門家の間では、6カ月以上の派兵は艦船と乗組員の双方に大きな負担となるとの見方が示されている。
国防総省報道官やバイデン前政権で国家安全保障会議の報道官を務めたジョン・F・カービー海軍少将は「艦船も疲弊し、長期の展開は乗組員に過度な負担を強いることになる」と指摘した。
さらに海軍関係者は、フォードが24時間体制で艦載機の運用を続けていると明らかにした。
関係者2人によると、火災は洗濯室の乾燥機の換気口から発生し、急速に拡大したという。関係者や乗組員は30時間以上にわたり消火活動にあたったとされる。
フォードでは今回の火災の他にも一連の整備上の問題が発生していたとNYTは報じた。
艦内にある約650カ所のトイレ配管に不具合が生じていたほか、今年初めにバージニア州ニューポートニューズの海軍造船所で予定されていた大規模な整備・改修も延期されたという。
ある軍関係者は国防総省がフォードの戦力が限界に近づいていることを認識していると述べた。
そのうえで、空母ジョージ・H・W・ブッシュが中東への配備準備を進めており、フォードと交代する可能性が高いとの見方を示した。
















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