メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

「あと10日で全世界ガス切れ?」供給14%消失の衝撃…価格暴騰と国家間争奪戦が爆発!

織田昌大 アクセス  

出典:EPA通信
出典:EPA通信

米国・イスラエルとイラン間の戦争の影響でホルムズ海峡が封鎖され、世界は液化天然ガス(LNG)の供給断絶の危機に直面している。戦争前に中東を出港した最後の船舶が到着する約10日後には、世界のLNG供給の流れが実質的に途絶する可能性があるとの見方も出ている。

フィナンシャル・タイムズ(FT)は21日(現地時間)、独立系の船舶仲介会社アフィニティの追跡分析を引用し「アジア向けのLNG貨物は残り1件のみで、欧州向けも6件程しか到着が予定されていない」と報じた。そのうえで「輸入国は今後、本格的な供給不足の影響を実感することになる」と指摘した。

危機の背景にあるのはカタールだ。世界のLNGの約20%を生産する主要供給国だが、戦闘初期にイランがホルムズ海峡を封鎖したことで輸出が滞った。さらに、生産施設を直接標的とした攻撃が加わり、供給障害は長期的かつ構造的な問題へと発展している。イスラエルがイランとカタールが共有する世界最大級のガス田、サウス・パルスを初めて直接攻撃したことを受け、イランが報復としてカタールの世界最大のLNG輸出拠点ラスラファン施設にミサイル攻撃を行い、深刻な連鎖的被害が発生したためだ。

フォーブスは同日「今月だけで世界の予想供給量の約14%に当たる約580万トンのLNG供給が失われた」とし、単なる輸送の遅れを超え、最大5年を要する長期的な生産障害に発展する可能性があると分析した。

代替供給の確保を巡る各国の競争が激化する中、価格は制御不能な水準に達しつつある。アジアのLNGスポット価格は戦争後に約2倍に急騰し、MMBtu当たり20ドル(約3,000円)から23ドル(約4,000円)前後となった。欧州の指標であるオランダ天然ガス先物価格も倍増した。特にラスラファン施設への攻撃直後には、わずか数時間で欧州とイギリスのガス価格がそれぞれ24%、23%急騰するなど、市場の変動性は極めて高まっている。

こうした中、LNGの確保競争はすでに「地域間の争奪戦」の様相を呈している。CNNは19日、エネルギー分析会社ケプラーのデータを引用し「当初は欧州向けだったLNG運搬船11隻がアジアへ航路を変更した」と報じた。アジア各国の確保競争が欧州のガス価格上昇を招き、世界的な貨物争奪を激化させているという。

カタール産LNGへの依存度が高いアジア各国も対応に動いている。FTは、日本が今年1月に一部再稼働した新潟県の原発などへの依存を高める見通しだと伝えた。エネルギー調査会社ウッドマッケンジーなどは、韓国もガス不足に対応するため石炭火力や原子力発電の比率を大幅に引き上げると予測している。

台湾の状況はさらに厳しい。台湾経済部は来月末までに必要なLNG輸送22隻分の確保に向け、湾岸地域から緊急調達したと明らかにしたが、安心はできないとの見方が出ている。FTは、シンクタンク・アトランティック・カウンシルの分析として、脱原発と石炭削減を進めてきた台湾は、電力需要が急増する夏まで海峡封鎖が長引けば深刻なエネルギー不足に直面する可能性があると警告した。

中国も一定の影響を受ける見通しだ。FTによると、中国はLNG輸入の約30%を中東に依存している。ただし、市場では中国がスポット市場で一定量を調達しつつも、価格負担から積極的な購入には慎重な姿勢を取るとみられている。中国は国内生産や石炭火力への切り替えによって影響を吸収するとの見方もある。

今回の事態は短期間で収束しない可能性が高い。カタールのエネルギー相は、ラスラファン施設の被害によりLNG生産能力の約17%(年間約1,300万トン)が今後3〜5年にわたり停止すると明らかにした。一部の長期契約については不可抗力宣言の可能性にも言及している。

さらに代替供給の確保も容易ではない。フォーブスによると、アメリカやオーストラリアはすでに生産能力をほぼ最大限まで稼働させており、ナイジェリアやアルジェリア、トリニダード・トバゴなどが増産しても、今月失われた約580万トンの供給のうち200万トンを補うのも難しいとされる。LNGは石油と異なり戦略的備蓄システムが存在しないことも、危機を一層深刻化させている。

地政学リスク分析を手がけるユーラシア・グループのグレッグ・ブルー氏は、エネルギー専門メディアのヒートマップとのインタビューで「今年見込まれていた世界のLNG供給過剰は完全に消えた」と指摘し、逼迫した市場環境が長期化するとの見方を示した。

コメント0

300

コメント0

[ニュース] ランキング

  • 米国が欧州核配備拡大検討、NATO東側で関心高まる
  • 米軍縮小への不安の中で…ポーランド・バルト諸国が注目する「核共有」拡大案
  • ロシアが大規模空襲直後に停戦言及、撤退要求で圧力強化
  • 「大規模な補助金がグローバル市場を歪める」OECDが中国に突きつけた20年分の証拠
  • 幽霊会社まで動員して輸出規制を迂回! 中国軍のNVIDIAチップ調達500回超が暴かれた
  • 「OECDが突きつけた20年の証拠」中国が補助金8倍で築いた市場支配の全貌

こんな記事も読まれています

  • 生産中止から4年…WRX STIに“復活シグナル”、試されるのはファンの熱量?
  • 「大径ホイールの罠?」見た目は最強でも、ポットホール一発で財布が割れる
  • 「一般トヨタ店では買えない」GR GT、販売は“厳選レクサス店”に集約へ?
  • GM車3,500台がリコール対象、欠けていたのは説明書1冊
  • “世紀のウェディング” デュア・リパが俳優カラム・ターナーと結婚、ロンドンの由緒あるホールで挙式
  • 「命がけで産む意味がわかった」23歳年下妻と結婚した55歳タレント、帝王切開の痛みが残る中で第二子を検討中
  • ロシアが大規模空襲直後に停戦言及、撤退要求で圧力強化
  • 「自殺目的」は作り話だったのか…女子高生殺害の23歳男、検察が見抜いた“本当の狙い”

こんな記事も読まれています

  • 生産中止から4年…WRX STIに“復活シグナル”、試されるのはファンの熱量?
  • 「大径ホイールの罠?」見た目は最強でも、ポットホール一発で財布が割れる
  • 「一般トヨタ店では買えない」GR GT、販売は“厳選レクサス店”に集約へ?
  • GM車3,500台がリコール対象、欠けていたのは説明書1冊
  • “世紀のウェディング” デュア・リパが俳優カラム・ターナーと結婚、ロンドンの由緒あるホールで挙式
  • 「命がけで産む意味がわかった」23歳年下妻と結婚した55歳タレント、帝王切開の痛みが残る中で第二子を検討中
  • ロシアが大規模空襲直後に停戦言及、撤退要求で圧力強化
  • 「自殺目的」は作り話だったのか…女子高生殺害の23歳男、検察が見抜いた“本当の狙い”

おすすめニュース

  • 1
    「こんなタコは見たことがない」ガラパゴス深海1800mで発見…ゴルフボールサイズの“青い新種ミニタコ”

    トレンド 

  • 2
    「先に行くよ」の一言で彼女を山に置き去り…命の危険まで招く“登山破局男”の心理とは

    トレンド 

  • 3
    「頭頂部を高くすれば小顔で若く見える?」…頭皮を切開し穴まで開ける“頭の美容整形”に危険性の指摘も

    ヒント 

  • 4
    GMのAI革命「夜通し計算が1分に」…自動車開発の第3段階で業界の常識を覆す

    モビリティー 

  • 5
    宿泊客の「ドライヤー放置」に衝撃、ホテル火災寸前でSNS話題に

    トレンド 

話題

  • 1
    「月1万個の廃棄品を削減」日本自動車業界が不良品基準を大幅緩和、その背景とは

    モビリティー 

  • 2
    なぜ公衆トイレの便座はU字型なのか?

    トレンド 

  • 3
    「中国も真似しないデザイン」フェラーリ初EV論争にランボルギーニCEOが参戦

    モビリティー 

  • 4
    「ここは食堂ではない」空港の授乳室でカップ麺を食べる中国人観光客…SNS拡散で迷惑利用に波紋

    トレンド 

  • 5
    子どもへの初めての車選び、IIHSとコンシューマーレポートが推奨する安全モデルとは

    モビリティー 

シェア

[cosmosfarm_share_buttons url="https://dailyview.net" title="ピッコン" align="center"]