
液化天然ガス(LNG)供給の混乱が続く中、原子力発電が代替エネルギー源として再び脚光を浴びている。外部の影響を比較的受けにくいエネルギー源として、これまで脱原発を進めてきた国々も方針の見直しに乗り出している。
6日(現地時間)、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、台湾の頼清徳(らい・せいとく)総統は最近、エネルギー需要を満たすため台湾は原発に対して柔軟な姿勢を持つべきだと述べた。これを受け、国営電力会社の台湾電力は原子力再稼働計画を提出した。
これは従来のエネルギー戦略からの大きな転換である。台湾は2011年の福島第一原子力発電所事故以降、「脱原発」を目標に掲げ、昨年5月には最後の原子炉の運転も停止していた。
台湾はLNGの約3分の1をカタールから輸入するなどエネルギー依存度が高く、中東情勢悪化によって直接的な影響を受けた。大量の電力を必要とする半導体中心の産業構造も負担要因となっている。
LNGの90%以上を輸入に頼るアジア全域で同様の状況が見られる。
福島原発事故後、全ての原発の運転を停止していた日本は最近、テロ対策施設の設置規定を事実上緩和し、再稼働を加速させている。
中東情勢だけでなく、AI(人工知能)データセンターなどによる電力需要の増加も原発回帰の動きを後押ししている。
米国は連邦貸付保証や税額控除などを通じて原発再稼働を支援している。イタリア政府も2050年までに電力需要の11〜22%を原子力で賄う法案を提案し、国会で審議中だ。スイスでも議会で新規原発建設禁止解除案が議論されている。

エネルギー調査会社ウッドマッケンジーのエネルギー転換研究責任者のデイビッド・ブラウン氏は、長期的な供給混乱と電力価格の上昇が新たな原発支持層を形成する可能性があると指摘しつつ、原発建設には多額の費用がかかるため、資金調達能力などに注目すべきだと述べた。
NYTも、原発の新規建設や再稼働には時間がかかるため、少なくとも短期的には現在の供給不足を解決するのは難しいと分析している。実際、台湾の場合、原発再稼働に必要な点検と許可手続きが順調に進んだとしても数年を要するとの見解が示されている。
市民団体「原子力資料情報室(CNIC)」の松久保肇事務局長は、「エネルギー危機が起きるたびに『エネルギー安全保障』の観点から原発再稼働が議論になる」としながらも、「しかし、コストなどを考慮すれば即効性のある解決策はない。再生可能エネルギーへの投資の方がはるかに合理的だ」と主張した。
一方、福島原発事故後、各国政府が脱原発路線を選択したことが失策だったとの指摘も出ている。原発事故のリスクを避けようとした結果、輸入燃料への依存度が高まるという副作用が生じているためだ。
ドイツのカテリーナ・ライヒェ経済・エネルギー相は先月ヒューストンで開かれたエネルギー会議で、「現在の中東情勢による原油価格の急騰が経済回復の足かせとなっている」とし、「反原発政策は大きな誤りだった。原子力エネルギーが切実に必要だ」と述べた。















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