
中国が5月から硫酸の輸出を停止する方針だと伝えられ、世界の金属・肥料市場にさらなる打撃を与えるのではないかとの懸念が広がっている。
最近の主要外電によると、中国の一部の硫酸生産業者は輸出停止に関する通知を受けたという。
硫酸は銅抽出やリン酸肥料の生産に欠かせない原料で、今回の供給混乱は金属分野と農業分野全般に影響を及ぼすとみられる。
特に中国が作物の作付け最盛期を前に国内の硫酸供給を優先的に確保する動きを見せており、市場の圧迫は一段と強まる見通しだ。
硫酸価格は2月28日のイラン戦争勃発以降、上昇基調が続いている。中東で生産される硫黄の主要輸送路であるホルムズ海峡が封鎖され、供給が大幅に減った影響だ。中東は世界の硫黄生産のおよそ3分の1を占める中核的な供給地でもある。
実際、チリではこの1カ月で硫酸価格が44%急騰しており、年間100万トン以上を中国から輸入する構造であるだけに、打撃は避けられないとみられている。世界最大の銅生産国であるチリの場合、生産量全体の約20%が硫酸を使う工程に依存している。
硫酸の輸出停止を巡っては、公式な事前通知などはなかったと伝えられている。ただし、当該品目が正式な輸出統制品目ではないことによるものだという。
北京の外交筋は「輸出統制品目に指定する場合、仕組みに沿って事前通知が行われるが、硫酸や肥料などは中国で許可制となっておらず、公式な輸出統制の対象ではない」とし「中国が非公式な指針などを通じて輸出を一時的に制限しているため、事前通知の対象ではないと理解すればよい」と述べた。
また「戦争の余波により重要品目の輸出統制や原料の需給について注意深く動向を見守っている」とし「ナフサ、原油、液化天然ガス(LNG)など主要品目9項目程度を選定して注視しており、必要な場合には中国側と協力できるよう準備を続けている」と付け加えた。













コメント0