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「米国に見切りか」欧州が独自防衛へ…同盟関係に”亀裂”

梶原圭介 アクセス  

欧州、独自安保路線を加速…米依存低下へ動き本格化

引用:depositphotos
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ドナルド・トランプ米大統領が中東戦争への協力に消極的な欧州の同盟国を批判し「北大西洋条約機構(NATO)脱退」にまで言及したことで、欧州は独自の安全保障体制構築を加速させている。

14日(現地時間)米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、欧州が米国のNATO離脱の可能性に備え、既存のNATOの軍事構造を活用しながら自力で防衛できる「欧州版NATO」構想の具体化を進めていると報じた。

この計画を進める欧州当局者らは、NATO連合軍の指揮・統制を担う役割をより多くの欧州側人材が担うよう見直すとともに、これまで米国に依存してきた軍事資産を欧州独自の資産に置き換える案などを検討している。関係者はこの構想は現在のNATO体制に対抗するものではなく、米国の安全保障上の空白が生じた場合でも機能する防衛体制を整えることが目的だと説明している。

欧州は現在、米国に大きく後れを取っている対潜戦や宇宙・偵察、空中給油の分野に関する装備の生産を加速させている。特に先月、ドイツと英国はステルス巡航ミサイルと極超音速兵器の開発に向けた共同事業を発表した。

こうした構想は、欧州の独自安保路線に懐疑的だったドイツが姿勢を転換したことで急速に進展している。ドイツはこれまで、フランス主導の欧州防衛主権強化に反対し、米国の安全保障の傘を信頼して慎重な立場を取ってきた。WSJによると、フリードリヒ・メルツ首相の就任後、同盟国としての米国の信頼性に対する疑念が強まり、路線変更に踏み切ったという。

トランプ大統領はNATO加盟国デンマークの自治領グリーンランドの併合に対する反発や対イラン戦争への協力に消極的だったことなどを理由に、欧州と対立してきた。最近では、中東戦争への協力度合いに応じて欧州駐留米軍の再配置という報復的措置まで検討しているとされる。WSJはこれまでトランプ大統領が欧州に防衛費増額を迫り、NATO内での役割拡大を求めてきたのに対し、今や欧州が生き残りのため自発的に動き始めていると指摘した。

だが、欧州版NATOの実現には課題も多い。現在のNATO内には米国の軍事的指導力を代替できる加盟国がない上、現実的に欧州全域に核の傘を提供できる国は米国だけとされる。また、欧州の兵力再配置だけでは米国の高度な衛星監視やミサイル警戒システムを短期間で置き換えることは難しいとの指摘もある。

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