米政府、アンソロピック「ミトス・ショック」でAI政策を急転換
アンソロピックへの制裁を撤回しモデル採用を検討… グーグル、国防省と機密AI契約を交渉中
米連邦政府の人工知能(AI)政策が、「ミトス・ショック」を受けて急速に再編されている。ホワイトハウスが一時制限していたアンソロピックのモデル再導入を検討する一方、その空白を埋めようとしていたグーグルは国防総省向け機密AI契約の協議を拡大しており、米政府のAI供給網は大きな転換点を迎えている。
16日(現地時間)、ブルームバーグ通信によると、ホワイトハウス行政管理予算局(OMB)の最高情報責任者(CIO)であるグレゴリー・バルバッチャ氏は最近、国防総省、財務省、商務省、国土安全保障省、司法省、国務省など主要省庁にメールを送り、アンソロピックの「クロード・ミトス」モデルを政府機関で利用可能にする案を検討していると明らかにした。
ただし、導入の確定や時期・方法など具体的なスケジュールは示されていない。バルバッチャ氏は当該メールで、「モデル提供業者と業界パートナー、情報機関と緊密に協力し、修正版を政府機関に提供する前に適切なセキュリティ規定と安全措置を整備している」と述べた。

ミトスはアンソロピックが今月初めに発表した新モデルで、専門家レベルのセキュリティ脆弱性検知能力を持つと評価されている。同社は発表時、このモデルの影響力を考慮し一般公開を控え、主要技術・金融企業に先行提供すると明らかにした。その後、各国政府と金融当局が緊急会議を開くなど波紋が広がった。ドナルド・トランプ大統領の指示に従いアンソロピックのモデル使用を中止していた財務省までもが、ミトスへのアクセス権限確保のための協議に乗り出したという。事実上、政府全体の方針転換とみられている。
一方、アンソロピックの再導入が検討される中、グーグルは戦争省と機密業務用AI契約の協議を進めているとされる。IT専門メディアのザ・インフォメーションによると、戦争省は軍事など機密業務にグーグルのGeminiを「あらゆる合法的用途」で活用する方策を検討している。協議過程でグーグルは、大規模監視と人間の監督なしの自律型致死性兵器にAIを使用できないようにする条項を提案したと伝えられている。
この条件は、アンソロピックが今年2月に国防総省へ提示した際、「供給網リスク企業」に指定され、訴訟に発展した内容でもある。しかし、OpenAIが同じ条件を維持したまま戦争省と契約を結んだことで、グーグルも同様の方式で交渉テーブルに着くことができるようになった。契約が成立すれば戦争省はChatGPTとGeminiを機密業務に同時活用できるようになる。
グーグルの今回の動きは、2018年のドローン標的分析プロジェクト「メイヴン」で従業員の反発から手を引いた後、軍事部門と距離を置いていた過去とは対照的だ。グーグルは昨年2月、AIを武器・監視に使用できないという原則条項を削除し、公共部門事業を拡大している。専任組織である「Google Public Sector」は2025年から2027年までに60億ドル(約9,524億100万円)規模の新規受注を目指している。グーグルは、先月すでに非機密業務用戦争省AIプラットフォーム「GenAI.mil」に自社エージェントツールを導入した。
これについて、戦争省研究工学担当次官兼最高技術責任者(CTO)のエミル・マイケル氏は、「機密・極秘業務にも順次適用していく」と述べた。













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