英国、EUのウクライナ融資に参加へ…「ブレグジット撤回ではない」

英国が、ウクライナ支援に向けた900億ユーロ(約16兆5,400億円)規模の欧州連合(EU)融資プログラムへの参加を巡り、EUとの交渉に入る見通しとなった。BBCは、今回の動きについて、EUとの関係強化を目指す英国政府の姿勢を改めて示すものだと報じた。
BBCによると、英国のキア・スターマー首相は4日、アルメニアで開かれる欧州政治共同体(EPC)首脳会議でこの方針を発表する予定だ。狙いは、ウクライナの防衛力を強化するとともに、英国企業に今後の復興事業へ参画する機会を広げることにある。
スターマー首相は、英国は同盟国と連携し、必要な対応を取る用意があると強調した。そのうえで、ウクライナに必要な支援を続け、ロシアへの圧力も維持することで、公正で持続可能な平和を実現し、ウクライナにとって正当な平和につなげたいとの考えを示した。
さらに、英国とEUが協力すれば双方に利益が及ぶと述べたうえで、不安定な情勢のなかで国民の安全を守るには、防衛分野でより大胆かつ迅速に動く必要があると訴えた。あわせて、ウクライナが自由を守るために必要な装備を確保し、英国産業が役割を果たせるようにするため、EUとの協議を始めると説明している。
一方で、スターマー首相は、EUとの安全保障と経済分野の協力を強める方針を打ち出しながらも、それはブレグジットの撤回を意味するものではないと強調した。
EUは先月23日、900億ユーロ規模の融資プログラムを最終承認した。2026年から2028年までの未執行予算を担保に、ウクライナへ無利子で融資する計画で、資金の3分の2は防衛力強化に、残る3分の1は一般財政支援に充てられる。
英国紙テレグラフによると、フランスはEUを離脱した英国に対し、20億ポンド(約4,270億円)程度の負担を求めた。英国は、ウクライナ向け武器輸出や復興事業への参加を通じて利益を得る可能性があるため、応分の拠出を行うべきだという理屈だ。
欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は当時、今年割り当てられた450億ユーロ(約8兆2,700億円)のうち、最初の支払い分が今四半期中に拠出されると説明した。融資の3分の2を防衛向けに、残りを財政需要向けに配分することで合意しており、初回の支払い分はドローン・パッケージに充てられると明らかにしている。
また、英国首相官邸は、スターマー首相がEPCで欧州各国の首脳と中東情勢についても協議すると明らかにした。ホルムズ海峡の安全保障への関与策も議題に上る見通しだ。













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