「最強の米軍に異変」イラン戦でパトリオット・THAAD大量消耗…中国が見る“隙”

米国がイランとの戦争でパトリオットやTHAAD、トマホークなどの核心ミサイルを大量に使用し、中国に対する軍事態勢まで揺らぐ可能性があるとの分析が出た。一部の武器在庫は戦争前より最大半分近く減少し、これを再び補充するのに最大4年以上かかると推定された。
14日(現地時間)、ロイター通信や米戦略国際問題研究所(CSIS)などによると、米軍はイランとの戦争で防空用の迎撃ミサイルと長距離精密打撃用の兵器を前例のない速さで消耗したという。
ロイター通信に掲載されたコラムは、米国がイラン戦で使用したパトリオットとTHAADなどの主要武器体系の在庫減少幅を約25~50%と推定した。兵器ごとの生産速度を考慮すると、戦争前の水準に回復するのに約25~51か月が必要と分析した。ただし、これは米国が保有する全てのミサイルの半分を使用したという意味ではなく、イラン戦で集中的に投入した一部の核心武器体系を基準にした推定値だ。
米国は2月末、イスラエルと共にイランに対する軍事作戦を開始した後、弾道ミサイルを迎撃し、地上目標を攻撃するために膨大な量の兵器を投入した。米軍は作戦初期の4週間だけでトマホーク・ミサイルを850発以上発射したと伝えられている。米国防総省の内部でも長距離精密打撃兵器の急速な消耗を懸念する声が上がった。
CSISは、イラン戦で多く使用した核心弾薬7種を分析した結果、このうち4種は戦争前の在庫の半分以上を消耗した可能性があると評価した。特にTHAADとパトリオット系の迎撃弾は短期間に生産量を大幅に増やすことが難しく、在庫の回復には長い時間がかかるとの見通しを示した。

米国が今すぐイランとの戦争を続けられないほど兵器が底をついたわけではない。CSISは米軍が予想されるイラン戦シナリオを遂行するのに十分な弾薬を保有していると分析した。
問題はイラン戦とは別の大規模戦争が発生した場合だ。パトリオットとTHAAD、トマホークを含む多くの兵器は中国との西太平洋紛争でも必要な核心戦力だ。イラン戦で在庫を大量に使用すれば、台湾海峡などで危機が発生した際、米国が初期に動員できる兵器の量も減少する。
CSISは、イランとの戦争を受け、米国は西太平洋での紛争に対して「脆弱性の窓(window of vulnerability)」が生じたと分析した。長距離精密打撃兵器はイランとの戦争以前から十分な備蓄があったわけではなく、中国との長期戦になれば、さらに大量の兵器が必要になる可能性があるとしている。
ただ、在庫の減少が直ちに対中抑止力の低下を意味するわけではないとの反論もある。中国が台湾に軍事行動を決定する際、ミサイル在庫だけでなく、米軍の全戦力や同盟国の対応、経済的コストなども考慮するからだ。しかし、イラン戦が米国の選択肢を狭め、追加の衝突に対応する負担を増やしたという点には異論が少ない。

米政府は生産量の拡大に拍車をかけている。米国のドナルド・トランプ大統領は6月、主要防衛産業の経営陣を米ホワイトハウスに呼び、ミサイルと迎撃弾の生産拡大を要求した。
米国防総省はパトリオットの生産量を3倍、THAADの生産量を4倍に増やす方針を進めている。トマホークとアムラーム(AMRAAM)、SM-3・SM-6艦対空ミサイルの生産量も拡大する計画だ。ただし、生産施設の増設と部品供給網の確保、熟練人材の補充に時間が必要で、短期間で在庫を回復するのは難しい。
米国のの兵器不足は同盟国にも影響を及ぼしている。米国はイラン戦で必要な兵器を優先的に確保するため、欧州の一部の国にすでに契約した兵器の引き渡しが遅れる可能性があると通告した。ウクライナもロシアの弾道ミサイル攻撃を防ぐために必要なパトリオットの供給が減少する可能性を懸念している。
米国がイランを相手に圧倒的な火力を誇示したが、その過程で明らかになった低い生産速度と限られた備蓄量は新たな課題として浮上した。米軍が中東と欧州を支援しながら、中国との潜在的な衝突にも備えるには、兵器の生産基盤を戦時レベルに引き上げる必要があるとの指摘が出ている。















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