
米国は、イランとの戦闘拡大を視野に入れた兵力増強の検討に入った。エネルギー施設を巡る衝突が激しさを増すなか、地上部隊の投入や核施設の確保まで含む作戦シナリオが浮上し、戦況は新たな局面に入ったとの見方が広がっている。
18日、ロイター通信によると、米政権は中東での作戦を強化するため、数千人規模の増派案を協議している。戦闘が3週目に入り、空爆中心の戦略から次の段階へ移る準備を進めているもようだ。
米軍は、ホルムズ海峡でタンカー航路を確保する海上作戦を進める一方、必要な場合にはイラン沿岸へ部隊を投入する案も視野に入れている。戦場が海上から陸上へ広がる可能性が強まった。
◆ガス田とLNG施設、エネルギー戦争が前面化
イスラエルは、イラン最大のガス田である南パルスを攻撃し、イランはカタールのラスラファンLNG施設への攻撃で応酬した。エネルギーインフラが全面衝突の中心に浮上した格好だ。
ラスラファンは、世界のLNG供給の約20%を担う重要拠点で、攻撃直後には大規模な火災も発生した。世界市場は即座に反応し、エネルギー供給網そのものが戦場に変わったとの見方も出ている。
米国のドナルド・トランプ大統領は同日、イランに強硬なメッセージを発し、カタールのエネルギー施設への攻撃が続けば、イランのエネルギー施設を全面的に破壊し得ると警告した一方、攻撃が止まれば報復も停止できると述べ、緊張緩和に含みも残した。
トランプ大統領の発言後、国際原油価格は上げ幅をやや縮小し、米株価指数先物は上昇に転じた。ブルームバーグ通信は、エネルギー関連の衝突で市場不安が強まるなか、トランプ大統領が自ら沈静化を図ったと分析している。
◆カーグ島と核施設、作戦範囲が拡大
米軍は、イラン産原油の輸出拠点であるカーグ島も主要目標の一つとして検討している。同島は、イランの原油輸出の約90%が通過する重要インフラとされる。
軍事専門家の間では、施設を破壊するより直接掌握する方が効果的になり得るとの見方がある。島を抑えれば、イランのエネルギー輸出を事実上遮断できるためだ。ただ、イランのミサイルやドローン戦力を踏まえると、作戦の危険性は極めて高い。
米国は、高濃縮ウランの貯蔵施設を確保するため、特殊部隊の投入も検討している。地下施設の構造に加え、放射線被ばくのリスクや防空網への対処も必要で、極めて難度の高い任務になるとみられる。
◆7,800回超の空爆、長期戦の兆候も
米軍は2月28日の開戦以降、7,800回を超える空爆を実施した。この間、イランの艦艇約120隻が破壊または損傷したとされる。
米軍側の損害も拡大している。これまでに13人が死亡し、約200人が負傷した。地上戦に踏み切っていない段階でも被害は積み上がっており、戦闘が長期化しつつあるとの見方が強まっている。
地上部隊投入の可否は最大の焦点だ。軍事面では作戦の選択肢が広がる半面、政治的な負担は重い。ホワイトハウスは、あらゆる選択肢を排除していないとしながらも、現時点で具体的な決定は下していないと説明した。
ホルムズ海峡の統制、エネルギーインフラの掌握、核施設の確保へと作戦が現実味を帯びれば、今回の衝突は全面戦争へ発展する可能性が一段と高まる。














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