メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

「イラン・台湾・AI」全議題で激突…トランプが14日に北京入り

梶原圭介 アクセス  

引用:The White House
引用:The White House

ドナルド・トランプ米大統領が14日から15日にかけて中国・北京を訪問し、習近平国家主席と首脳会談を行う。イラン情勢の影響で一度延期された今回の会談は、トランプ大統領の第1次政権期にあたる2017年以来、9年ぶりとなる米大統領の訪中として実現する。中東危機、人工知能(AI)をめぐる覇権競争、台湾問題が同時に議題に上がる見通しで、歴代の米中首脳会談の中でも最も複雑な交渉になると見込まれている。

イラン情勢が米中首脳会談の構図を一変

今回の会談は当初、今年3月末から4月初めに予定されていた。しかし、トランプ大統領が「イランとの戦争のため、私がここにいる必要がある」として延期を要請し、中国側もこれを受け入れたことで、日程は今月へとずれ込んだ。

昨年10月の釜山(プサン)首脳会談で、両国は関税戦争の「一時休戦」に合意し、報復関税やレアアース、フェンタニル問題などをめぐり1年間の猶予期間を設けた。しかし今年2月末に米・イラン間の軍事衝突が始まった後、トランプ大統領の関心は中東情勢へと移り、高官級の貿易協議は事実上中断される形となった。昨年はほぼ毎月行われていた高官級会談も、今年は3月のパリ会談以外は開かれていない。

イラン情勢は米中首脳会談の議題を増やしただけでなく、会談の性格そのものを変えたとの分析もある。貿易が主な争点だった昨年とは異なり、今回は地政学的リスクが経済議題を上回る構図となっている。

米国、中国にイラン仲介役を強く要求

米国側が中国に求めている最大の課題は、イランに対する直接的な働きかけだ。スコット・ベッセント米財務長官は4日(現地時間)、フォックスニュースのインタビューで、中国がイランに外交的影響力を行使してホルムズ海峡を開放させるべきだと求めた。マルコ・ルビオ国務長官も翌日の記者会見で、中国がイランに「グローバル経済を人質にすべきではない」と直接伝えることを期待していると述べた。

王毅中国外交部長は6日、アッバス・アラーグチイラン外相と北京で会談し、「ホルムズ海峡を通じた正常かつ安全な通航回復に対し、国際社会が共通の懸念を持っている」と強調した上で、「即時かつ完全な停戦が不可欠だ」と述べた。

米国が中国によるイラン仲介を必要としている背景には、イラン最高指導部の統制が不安定化する中、停戦合意の持続性を担保する存在が求められているとの見方がある。イラン側も、今回のアラーグチ外相の北京訪問を通じ、中国を対米交渉の枠組みに積極的に関与させる姿勢を示した。

一方、米国は首脳会談を前に、イラン産原油を輸入する中国企業への制裁を強めている。山東省の青島海業石油ターミナルやホンリー・ペトロケミカルなどが制裁対象となった。中国商務省は、米国の制裁措置を遵守・履行しないよう自国企業に求める「禁止令」を発令し、対抗措置に乗り出した。

中国、イラン仲介を交渉材料に台湾問題で譲歩狙い

中国側は今回の首脳会談で、イラン問題への仲介役を交渉材料として活用し、台湾問題を最優先議題として取り上げるとみられている。王毅部長は先月30日のルビオ長官との電話会談で、「台湾問題は中国の核心的利益であり、米中関係における最大のリスクだ」と述べ、米国側に従来の約束を履行するよう求めた。台湾問題は昨年の釜山首脳会談では主要議題とはならなかった。

外交筋の間では、習主席がイラン仲介を外交材料として利用し、台湾への武器売却停止など米国側の譲歩を引き出そうとするとの見方も出ている。ルビオ長官は「台湾やインド太平洋地域のいかなる場所でも、地域の安定を損なう事態が起きることは望んでおらず、これは米中双方の利益に合致する」と述べた。

一部の中華圏専門家の間では、中国が米国産原油や農産物の輸入拡大、レアアース供給保証などを通じてトランプ大統領に政治的成果を与える一方、米国側は現在のイラン政権を排除しない形で戦争を終結させる取引が解決策となる可能性があるとの分析も出ている。

AI安全保障対話、首脳会談の正式議題へ

今回の首脳会談におけるもう一つの重要議題は人工知能(AI)だ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、米中両国がAI分野に関する公式対話チャンネルの新設を検討しており、今回の首脳会談で関連議題を協議する方向で調整を進めていると報じた。

WSJによると、米国側ではベッセント財務長官がAI協議を主導し、中国側では廖岷財務副部長が協議に関与しているという(廖岷の日本メディア通用表記は要確認)。議論の対象には、AIモデルの予測不能な動作、自律型軍事システム、非国家主体によるオープンソースAIの悪用などが含まれている。

2023年11月のバイデン前政権下でもAI対話が開始された前例があるが、当時は中国側が外交部を窓口としていたため、技術的な実務協議が十分に進まなかったとの評価もある。今回は米財務省が米側窓口を担うことで、より実務的な協議につながるかが焦点となる。

AIが政権をまたいで再び首脳級の議題として浮上した事実自体、この技術が単独の国家では管理できない共通の戦略リスクとして認識され始めていることを示しているとの分析も出ている。

トランプ大統領は4日、ホワイトハウスで開かれたイベントで「我々はAI分野で中国をリードしている」と強調した。一方、中国側は、中国系AIスタートアップ「マヌス」へのメタによる買収計画を国家安全保障上の理由から不許可とし、技術分野における独自姿勢を示した。

関税戦争は「休戦維持」確認レベルにとどまる見通し

経済問題も今回の首脳会談の主要議題となる見通しだ。しかし、イラン情勢の影響で事前準備期間が短縮されたため、関税戦争に抜本的な変化が生じる可能性は低く、現在の休戦状態を延長・確認するレベルにとどまるとの見方が出ている。二国間協議メカニズム創設に向けた議論も並行して進められる見込みだ。

一方、会談そのものが予定通り実施されるかについても不透明感が残っている。CNNによると、中国政府は現時点で正式日程を確認していないという。イランが4日にアラブ首長国連邦(UAE)に向けてミサイルやドローンを発射するなど中東情勢が再び緊迫化しており、休戦体制が崩れた場合、首脳会談が再延期される可能性も懸念されている。

今回の会談は、下半期の米中関係の方向性を左右する重要な分岐点になるとみられている。AIをめぐる競争、イラン問題、台湾問題という三つの懸案を抱える中、トランプ大統領と習主席はともに大きな政治的負担を背負って交渉に臨む。「安定」を最優先に掲げる両首脳がどこまで実質的な合意に踏み込めるのか、世界の市場と外交関係者の視線が北京に注がれている。

コメント0

300

コメント0

[ニュース] ランキング

  • トランプ氏がイラン新指導者評価転換、海上封鎖解除に含み
  • 米下院が対イラン追加攻撃制限可決、終戦交渉は大詰め段階
  • トランプ氏がイラン報復に理解示唆、終戦交渉へ強い執着
  • 総裁も審議委員も「利上げ必要」…6月日銀、1%へのカウントダウン
  • 米国が欧州核配備拡大検討、NATO東側で関心高まる
  • 米軍縮小への不安の中で…ポーランド・バルト諸国が注目する「核共有」拡大案

こんな記事も読まれています

  • 生産中止から4年…WRX STIに“復活シグナル”、試されるのはファンの熱量?
  • 「大径ホイールの罠?」見た目は最強でも、ポットホール一発で財布が割れる
  • 「一般トヨタ店では買えない」GR GT、販売は“厳選レクサス店”に集約へ?
  • GM車3,500台がリコール対象、欠けていたのは説明書1冊
  • トランプ氏がイラン報復に理解示唆、終戦交渉へ強い執着
  • 寮に無断侵入した女性ファンが寝ている間にキス? アイドル時代の過激行動に“トラウマ”
  • 大物タレントに「芸人ですか?」発言…日本人メンバーの正直すぎる一言に苦笑い
  • 173cm・55kgの女優がラーメン4袋を完食…“吐き出し”疑惑にノーカットで大食いに挑む

こんな記事も読まれています

  • 生産中止から4年…WRX STIに“復活シグナル”、試されるのはファンの熱量?
  • 「大径ホイールの罠?」見た目は最強でも、ポットホール一発で財布が割れる
  • 「一般トヨタ店では買えない」GR GT、販売は“厳選レクサス店”に集約へ?
  • GM車3,500台がリコール対象、欠けていたのは説明書1冊
  • トランプ氏がイラン報復に理解示唆、終戦交渉へ強い執着
  • 寮に無断侵入した女性ファンが寝ている間にキス? アイドル時代の過激行動に“トラウマ”
  • 大物タレントに「芸人ですか?」発言…日本人メンバーの正直すぎる一言に苦笑い
  • 173cm・55kgの女優がラーメン4袋を完食…“吐き出し”疑惑にノーカットで大食いに挑む

おすすめニュース

  • 1
    「こんなタコは見たことがない」ガラパゴス深海1800mで発見…ゴルフボールサイズの“青い新種ミニタコ”

    トレンド 

  • 2
    「先に行くよ」の一言で彼女を山に置き去り…命の危険まで招く“登山破局男”の心理とは

    トレンド 

  • 3
    「頭頂部を高くすれば小顔で若く見える?」…頭皮を切開し穴まで開ける“頭の美容整形”に危険性の指摘も

    ヒント 

  • 4
    GMのAI革命「夜通し計算が1分に」…自動車開発の第3段階で業界の常識を覆す

    モビリティー 

  • 5
    宿泊客の「ドライヤー放置」に衝撃、ホテル火災寸前でSNS話題に

    トレンド 

話題

  • 1
    「月1万個の廃棄品を削減」日本自動車業界が不良品基準を大幅緩和、その背景とは

    モビリティー 

  • 2
    なぜ公衆トイレの便座はU字型なのか?

    トレンド 

  • 3
    「中国も真似しないデザイン」フェラーリ初EV論争にランボルギーニCEOが参戦

    モビリティー 

  • 4
    「ここは食堂ではない」空港の授乳室でカップ麺を食べる中国人観光客…SNS拡散で迷惑利用に波紋

    トレンド 

  • 5
    子どもへの初めての車選び、IIHSとコンシューマーレポートが推奨する安全モデルとは

    モビリティー 

シェア

[cosmosfarm_share_buttons url="https://dailyview.net" title="ピッコン" align="center"]