
オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は、米国防総省における自社のAI(人工知能)技術の活用方法について、会社側に直接関与する権限がないことを明確にした。これは、AIの軍事利用に対する倫理的批判が高まるなか、技術提供者と運用者の境界を明確にしようとする意図と解釈される。
現地時間4日、英紙「ガーディアン」などの報道によると、アルトマン氏は社内会議において、社員が軍事作戦の決定に関与することはできないと述べ、特定の空爆や侵攻に対する個人的見解を技術運用に反映できる仕組みではないと説明した。
この発言は、米軍がイランやベネズエラに関連する作戦において、AIシステムを標的選定などに活用したというニュースが伝わり、AIの倫理論争が激化するなかで出された。特に競合のアンソロピック(Anthropic)が、自社モデルであるクロード(Claude)の殺傷兵器への転用や大規模監視への活用可能性を理由に国防総省との契約を拒否したのとは対照的な動きとなる。
米国防総省は、契約を拒否したアンソロピックをサプライチェーン上のリスクがある企業と規定する一方、その空白を埋めるためにオープンAIと電撃的に提携した。この過程でオープンAI内部からも、倫理的な一線を越えたとの批判が上がり、アルトマン氏は契約過程がやや性急であったことを認め、事態の収拾に乗り出している。
一方、アンソロピックのダリオ・アモデイ氏は、オープンAIが政府と結託して、見せかけの安全な技術を提供していると非難。アモデイ氏は社員向けメモを通じて、オープンAI経営陣による政治献金などが今回の契約に影響を与えた可能性を示唆し、アルトマン氏の行動を強く批判した。













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