7月14日に国産弾道ミサイルの試験に成功
名称・射程・弾頭は非公表…FP-7・FP-9とは別計画の可能性

ウクライナは、命中精度を高める一方、製造コストを約30%削減した新型国産弾道ミサイルの発射試験に成功した。ロシア軍の後方軍事施設を狙う長距離打撃手段を自前で確保しようとするウクライナの動きが、さらに加速しているとの見方が出ている。
ウクライナの軍事メディア「ディフェンス・エクスプレス」は16日(現地時間)、ミハイロ・フェドロフ前ウクライナ国防相が在任中の実績を公表する中で、国産弾道ミサイルの試験に成功したことを明らかにしたと報じた。
フェドロフ前国防相によると、ウクライナは14日、自国で開発した弾道ミサイルの試験を実施した。この日は、内閣改造に伴いウクライナ内閣が総辞職した日でもあった。
同氏は、ミサイルの名称や射程、弾頭重量などの具体的な諸元については明らかにしなかった。ただし、この計画はウクライナ国防省の所管事業であり、試験は成功裏に終了したと説明した。
開発条件を全面的に見直し…命中精度向上とコスト30%削減

ウクライナは開発過程で、ミサイルに求められる従来の技術要件を大幅に見直した。その結果、命中精度を大きく向上させると同時に、製造コストを約30%削減したとフェドロフ前国防相は説明した。
正確な製造コストや量産時期は明らかにされていない。しかし、精度と生産性を同時に改善したとの説明は、ウクライナが単なる試験用兵器ではなく、実際の戦場で大量運用できるシステムの構築を目指していることを示唆している。
戦争が長期化する中、ウクライナは西側諸国から供与された長距離兵器に依存する一方で、国産の打撃手段の開発も加速させている。海外製兵器は支援国の政治的判断や使用条件の影響を受けるが、国産兵器は目標の選定や運用において比較的制約が少ない。
今回のミサイルの射程や任務は明らかにされていない。ディフェンス・エクスプレスは、今回の試験成功について、ウクライナが前線後方の標的を攻撃するための国産打撃兵器の開発を、引き続き拡大していることを示すものだと評価した。
FP-7・FP-9とは別の国防省計画の可能性

同メディアは、フェドロフ前国防相が今回の計画を国防省の所管事業と位置付けた点にも注目した。これを根拠に、今回のミサイルは、ウクライナの防衛企業ファイアポイントが開発を進めているFP-7・FP-9弾道ミサイルとは別の計画である可能性があると分析した。
ただし、これは同メディアによる分析であり、ウクライナ政府はミサイルの詳細や開発企業について公式には確認していない。また、報道で使用されたFP-7の写真についても、今回の試験に投入されたミサイルの実際の姿であることは確認されていない。
FP-7シリーズは、欧州各国が参加を表明した弾道ミサイル防衛システム「フレイヤ」とも関連している。しかし、フレイヤのFP-7.xは飛来する弾道ミサイルを迎撃するための兵器であるのに対し、今回試験されたシステムは、敵の後方を攻撃する弾道ミサイルと説明されている。
ウクライナは新型ミサイルの射程や弾頭、量産計画を公表しておらず、実際の戦力化の水準については現時点では判断が難しい。今後、試験映像や諸元、実戦投入の有無などが明らかになれば、ロシア軍の後方を狙う新たな長距離打撃手段なのか、その実像が明らかになるとみられる。















コメント0