アメリカ議会が政府の所有デバイスで中国の生成型AIアプリ「ディープシーク(DeepSeek)」の使用を禁止する法案を推進している。

米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」は今月6日(現地時間)、下院のダリン・ラフード議員(共和党、イリノイ州)とジョシュ・ゴットハイマー議員(民主党、ニュージャージー州)が、中国政府へのユーザー情報提供の可能性を懸念し、この法案を提出する計画だと報じた。ゴットハイマー議員は「敵が我が政府から情報を得ることを防ぐための即時対応として考える必要のない措置だ」と述べた。

WSJによると、中国のスタートアップ「ディープシーク」は現在アメリカで最もダウンロードされているアプリだが、意図的にユーザーのログイン情報を中国の通信会社に送信するコードを隠しているという業界の分析がある。この法案は、以前中国のTikTokを政府のデバイスで使用禁止した際の戦略を取り入れたという。

データ保護とサイバーセキュリティの専門家で起業家のイバン・チャリーニ(Feroot SecurityのCEO)はWSJとのインタビューで「我々の個人情報が中国に送信されており、それを拒否する方法がない」と指摘した。「ディープシークはアメリカユーザーの情報すべてを収集している」と警告した。

ラフード議員は「いかなる状況でも、中国共産党系企業が機密性の高い政府や個人のデータを入手することは許されない」と述べた。

WSJによると、イタリア政府は1月にデータセキュリティ上の問題を理由に政府システムでのディープシーク使用を禁止し、今月4日にはオーストラリア政府も同様の措置を講じた。また、韓国の主要政府機関もディープシークの使用を禁止したという。

アメリカ内でも、海軍や航空宇宙局(NASA)などの一部連邦機関がセキュリティとプライバシー保護の懸念からディープシークアプリをブロックしている。さらに、テキサス州も国家安全保障上の理由から州政府デバイスでのディープシーク使用を禁止した。

アメリカ議会は2022年、同様の理由で政府デバイスでのTikTok使用を禁止する法案を可決している。昨年には、TikTokの親会社である中国のバイトダンスがアメリカでの事業権を売却しない場合、アメリカ内での事業を禁止する法案も議会を通過した。

トランプ大統領は先月20日の就任した際、アメリカでの事業者を探すためにTikTok関連措置を75日間猶予する大統領令に署名した。

有馬侑之介
有馬侑之介

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