中国、アリババ・DeepSeekのAI人材に出国制限か…激化する“頭脳争奪戦”

米国と中国の人工知能(AI)や先端半導体チップをめぐる技術競争が激化する中、中国政府は技術流出を防ぐため、AI人材を戦略的資産として管理している。
台湾中央通信は27日、ブルームバーグ通信などを引用し、中国が最高レベルのAI専門家に対する出国制限を拡大していると報じた。
アリババやDeepSeekなど民間企業のAI研究開発人材にも、海外渡航前の承認取得を義務付けているのもその一例だ。
ブルームバーグ通信は関係筋の話として、中国当局から渡航制限対象者として通知を受けた人々には、AIスタートアップの創業者、研究者、高級幹部も含まれていると伝えた。
中国当局によるAI人材への渡航制限の範囲や、対象となる職位・職級の具体的な基準は明らかになっていない。
ただし、制限対象リストに含まれるかどうかは単なる所属部署や役職ではなく、「中国にとっての重要度」に基づいて判断されていると関係者は述べている。
対象は主に有名大学の研究者や原子力科学者、国有企業の幹部などで、一部の国有企業では出国管理のためパスポートを直接管理しているという。
しかし近年ではAI分野の人材が重点的に対象となり、その範囲が民間企業にも拡大しているとされる。
こうした中国の措置は、AI企業の人材採用や人材定着能力に悪影響を及ぼす可能性があるとの指摘も出ている。
また、野心的なAI人材がキャリア初期に中国にとどまるか、海外で経験を積むかの選択を迫られることで、かえって早期流出を招く恐れもあるとみられている。
一部の米国の学者は、中国当局によるこうした出国制限が米中交流にも悪影響を及ぼすことを懸念している。
ワシントンのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の中国専門家スコット・ケネディ氏は、ソーシャルメディア「X」で、中国の習近平国家主席が掲げてきた「米中関係の基盤は人的資源にある」というスローガンは、今や説得力を失いつつあると指摘した。
中国のAIコミュニティは、米中間の緊密な学術・商業関係の中から生まれたものだという。
人材の出国制限に加え、中国政府はAI産業への介入や管理も強化している。
4月には、米IT大手メタによるAIスタートアップ「Manus」の買収の試みが、中国国家発展改革委員会によって中止された。
これは、Manus中国人共同創業者の肖弘氏と季逸超氏が同委員会に呼び出されて調査を受け、その後、出国禁止措置を受けたためだとされている。













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