
米国の名門大学で、オンライン試験で平均96点を記録した学生らの点数が、対面試験では平均48点まで急落する事態が明らかになった。
米経済メディアのビジネス・インサイダーは10日、ブラウン大学で厚生経済学と社会選択理論を教えるロベルト・セラーノ教授の授業で、オンライン試験と対面試験の平均点に大きな開きが生じたと報じた。専門家らは、こうした結果を招いた原因として、人工知能(AI)を使った不正行為を指摘している。
セラーノ教授は、昨年12月にブラウン大学で銃撃事件が発生し、対面授業への不安が広がったことを受け、今年の中間試験をオンラインで実施した。同教授は「この授業の中間試験の平均点は普段65〜80点程度だ」としたうえで、「今年は過去の試験より難易度が高かった」と説明した。
しかし、難易度が上がったにもかかわらず、中間試験の平均点は96点に達した。不審に思ったセラーノ教授が採点担当者とともに試験問題をAIに入力したところ、学生らの答案と酷似した回答が生成されたという。同教授は「正解は導き出していたが、解答の過程は非常に強引だった」と振り返った。
学生らの不正行為を疑ったセラーノ教授は、学部長の承認を得て期末試験を対面方式に変更した。すると受講生のうち18人が履修登録を取り消し、9人は履修登録を維持したまま期末試験を受験しなかった。
対面で実施した期末試験の平均点は48.6点にとどまり、セラーノ教授は「歴代でも圧倒的な最低点だ」と語った。中間試験と同水準の成績を維持した学生はごく少数で、90点台後半だった学生が50点台まで落ち込んだケースもあった。
一方で、成績を落とさなかった学生もいた。ある学生は中間試験で95.5点、期末試験でも95点を記録した。セラーノ教授はこの学生を「私がよく知る優秀な学生」と評した。
さらに、優秀な成績ではないものの、中間試験より成績を伸ばした学生もいた。この学生は中間試験55点、期末試験59点で、全受講生の中で唯一成績を伸ばした。同教授は「この学生を尊敬する。私は正直さを非常に重視している」と述べ、「私が採用担当者なら、この学生を採用するだろう」と付け加えた。
ブラウン大学は不正疑惑について調査を進めている。同大学の広報担当者であるブライアン・クラーク氏は、セラーノ教授が8日に詳細を学事委員会へ報告したことを明らかにし、「手続きに沿って対応する」と説明した。そのうえで、「ブラウン大学は学問上の誠実性に関わる違反の疑いを厳正に扱う」と強調した。
また、セラーノ教授は今後、自宅で受験するオンライン試験は実施せず、課題も成績評価の対象から外す方針を示した。同教授は「今回の件は大学教員への警鐘だ」と述べ、「この問題に真剣に向き合う必要がある」と訴えた。















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