
米イランの停戦発表後、米国は数週間にわたる戦闘でイランの軍事力および兵器能力をほぼ壊滅させたと主張した。一方で、テヘランが反撃能力や防御能力の一部を維持していることも認めている。
米国のダン・ケイン統合参謀本部議長は、米軍が1万3,000以上のイラン関連目標を攻撃したと説明し、防空網や海軍、兵器工場に対する攻撃や破壊の割合が高いと述べた。ただ、こうした主張だけでは、ドナルド・トランプ米大統領が主張するようにイランの軍事力が壊滅したとは言い難い。世界の紛争を追跡する米国拠点の調査団体、ACLEDによると、イランによる攻撃は2月28日の戦闘開始以降、8日時点まで継続して行われていたという。
米国は、イランの防空システムの約80%が破壊されたと主張している。ケイン氏は8日、米軍が1,500以上の防空関連目標、450以上の弾道ミサイル保管施設、800の単方向攻撃ドローン保管施設を攻撃し、「これらのシステムはすべて消滅した」と述べた。ピート・ヘグセス米国防長官も「イランはもはや防空網を持っておらず、制空権を掌握した」と主張する一方、「依然として各地に防空システムが残っている可能性はある」と付け加えた。ただし、その残存する約20%の防空網が具体的にどのような状態にあるのかや、イランが散発的な攻撃を行える地域については明らかにされていない。
ケイン氏はまた、先週、イラン軍が米軍の「F-15E」戦闘機を撃墜する際に使用した兵器について詳細を明らかにしていない。この撃墜は、イランがなお反撃能力を保持していることを示す事例とされる。トランプ大統領は6日、イランが携帯式対空ミサイルを使用したとの見方を示した。
ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は8日、イランの正規海軍艦隊の90%以上が撃沈されたと発表した。ケイン氏も、イランの艦艇150隻が「海底に沈んだ」と説明した。しかし、イラン側は、ホルムズ海峡周辺で活動していたイスラム革命防衛隊の小型攻撃艇について、損失は半数にとどまっていると主張している。
さらにケイン氏は、700回以上の空爆によりイラン海軍の機雷の95%以上を破壊したとの認識を示した。ただ、戦前のイランの機雷保有量は明らかになっておらず、残る5%がどの程度の規模なのかは不明となっている。
イランは9日、イスラム革命防衛隊がホルムズ海峡に機雷を敷設したとする地図を公開した。これは10日にパキスタンで始まる交渉を前にした圧力とみられるが、専門家は停戦発表後もホルムズ海峡を通過する商船の通行量に大きな変化はないとしている。
ケイン氏は8日、イランの武器工場の約90%が攻撃を受け、「同国の防衛産業基盤が大きく損なわれた」と述べた。また、「核関連施設のほぼ80%が攻撃対象となり、核兵器保有を目指す動きはさらに後退した」と付け加えた。その上で、イランが固体ロケットモーターなど特定の部品を生産できなくなったとの認識を示した一方、他の手段で武器体系を再建できないことや、施設が完全に使用不能になったとまでは断定しなかった。
トランプ大統領も各国に対し、イランへの武器供与を控えるよう警告したうえで、その可能性を強く牽制した。トランプ大統領は8日、「イランに軍事装備を供給する国に対しては、米国に輸出されるすべての製品に即時50%の関税を課す」と述べた。













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