「お前こそ帰れ」…欧州議会で飛び出した“禁断の一言”

「彼らを送り返せ!」、「恥を知れ!」
英ガーディアン、米政治専門メディアのポリティコなどは、先月17日に開かれた欧州議会の本会議場で、このような怒号が飛び交ったと報じた。欧州内の不法滞在移民を第三国に強制送還する内容を柱とした移民政策法案が賛成418票、反対218票で可決されると、右派・左派の欧州議会議員らが席を立ち、互いに過激な発言を投げかけたのだ。
スウェーデン出身のイラク系欧州議会議員アビル・アル・サラーニ氏は、本会議場の演壇に立ち「会議場内でこれほど不安を感じたことはない」と述べ、右派傾向の議員らを批判した。アル・サラーニ氏は「極右勢力のスローガンが最悪の水準にまで落ちた」とし、「(移民政策法案は)欧州でより良い生活を求める以外に何の罪も犯していない人々を標的にしている」と語った。
その後、アル・サラーニ氏の姿を捉えた映像がオンライン上で拡散した。すると、法案可決を支持する右派傾向の欧州議会議員らがソーシャルメディアでアル・サラーニ氏を攻撃した。デンマーク出身のクリストファー・ストーム氏はソーシャルメディアに「(アル・サラーニ氏は)故郷に帰るべきだ」と投稿し、フィンランド出身のセバスティアン・ティンキュネン氏はアル・サラーニ氏の映像に「もっと泣き言を言え」とコメントした。ストーム氏の発言はイラク系のアル・サラーニ氏を狙ったものと解釈された。ティンキュネン氏は昨年、アジア人を揶揄するとされる「つり目」ポーズをして人種差別論争を引き起こした人物だ。
アル・サラーニ氏は先週、ストーム氏を人種差別及びヘイトスピーチなどの疑いでスウェーデン警察に告訴した。ティンキュネン氏への告訴については現在検討中だという。アル・サラーニ氏が所属する欧州議会内の中道系政治グループ「リニュー・ヨーロッパ」の代表ヴァレリー・アイエール氏は、事件直後に欧州議会のロベルタ・メツォラ議長に書簡を送り、ストーム氏とティンキュネン氏に対する懲戒措置を求めた。アイエール氏は書簡で「欧州議会に人種差別の居場所はなく、それを広める者は自らの行動に責任を負わねばならない」と述べた。
メツォラ氏は13日に開かれた欧州議会の会議で「越えてはならない一線があるが、先日の本会議でその線を越えてしまった」とし、「そのような場面が再発しないよう議長室レベルで適切な措置を講じる」と語った。欧州議会議長室は別途声明を発表し、「ゼロトレランス(不寛容)の原則を適用し、今回の事件を調査中だ」と明らかにした。
ストーム氏はポリティコに対し、「帰れという表現は、アル・サラーニ氏が投票結果を受け入れられないのであれば、他の議員を非難するよりも、会議場を離れて少し心を落ち着かせ考える時間を持つ方が良いという意味だった」と釈明した。ティンキュネン氏もガーディアンに対し、アイエール氏の主張を「中傷」だと反論し、これに対する反訴を検討中だと述べた。
移民政策を巡る欧州議会内部の対立が議員間の刑事告訴にまで発展したのは異例だ。それだけ欧州連合加盟国の移民問題と解決策が深刻な状況にあるとの評価が出ている。ガーディアンは「この衝突は欧州議会内部の深い分裂を如実に示している」と報じた。















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