故チャン・ジニョン、胃がん闘病中にラスベガスで結婚式…婚姻届提出から3日後に死去

映画『菊花の香り〜世界でいちばん愛されたひと〜』のヒロインのように美しくも悲劇的な人生を歩んだ故チャン・ジニョンと、最後まで彼女のそばを守り続けた夫キム・ヨンギュン氏の愛の物語は、長い年月が経った今も多くの人の心に深い感動を与えている。生涯を共にすると固く誓った2人だったが、結婚式を挙げ、婚姻届を提出してからわずか3日後に死別することになった。
2008年1月、知人の紹介で初めて出会った2人は、結婚を意識する年齢だったこともあり、結婚を前提とした真剣な交際を続けていた。しかし、交際開始から1年も経たない同年9月、チャン・ジニョンは胃がんの末期と診断された。女優としてのキャリアだけでなく、人生そのものが大きく揺らぐ絶望的な瞬間だった。
しかし、夫キム・ヨンギュン氏は、絶望の中にいたチャン・ジニョンを決して1人にしなかった。勤めていた仕事を辞め、チャン・ジニョンの看病に専念した。そして、病状が日に日に悪化していく中、「今回を逃せば、一生ウェディングドレスを着せてあげる機会がないかもしれない」と考え、最後の贈り物として夫婦の縁を結ぶことを決意した。

韓国の有名女優だったチャン・ジニョンが人目を避けて静かに結婚式を挙げることは難しかったため、2人は治療のために訪れていたアメリカ・ロサンゼルスから近くのラスベガスへ移動した。そして2009年7月26日、ラスベガスの小さな教会で、2人だけの質素な結婚式を挙げ、神の前で永遠の愛を誓った。
その後、韓国に戻ったキム・ヨンギュン氏は、病床にいたチャン・ジニョンを説得し、夫婦としての法的な責任を果たすため、婚姻届を提出することを決意した。チャン・ジニョンの父親は、婿となるキム氏の将来を心配し、「君には本当に申し訳ないことだ」と思いとどまるよう説得した。しかし、キム氏は意志を変えず、2009年8月28日、ソウル城北区(ソンブク区)の区庁を訪れ、1人で婚姻届を提出した。
しかし、運命は2人の切なる愛を長く許さなかった。法的な夫婦となってわずか3日後の2009年8月31日、チャン・ジニョンの容体は急激に悪化した。そして翌9月1日、カトリック大学ソウル聖母病院で、享年35歳という若さで夫の腕の中で静かに息を引き取った。亡くなる1か月前に夫へ送った「愛する人、泣かないで。一生懸命治療して必ず良くなるから」というメッセージは、彼女が最後に残したメッセージとなった。

死後、一部ではキム・ヨンギュン氏が故人の財産を目的に急いで婚姻届を提出したのではないかという悪質なうわさも広がった。これに対しキム氏は、「チャン・ジニョンの財産に関するすべての権利をチャン氏のご両親に委ねる」と発表し、2人の関係が純粋な愛によるものだったことを伝えた。その後、彼女との608日間の愛の日々をつづった追悼エッセイ『彼女に贈る最後のプレゼント(韓国語原題訳)』を出版し、印税の全額を寄付した。
悲しいほど美しかった2人の最後の恋は、チャン・ジニョンの命日が訪れるたびに、多くの人々の記憶に刻まれている。















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