100kmで2.22Lの低燃費 中国、自動車業界で「ハイブリッド+SDV」へパラダイム転換
中国の完成車業界はバッテリー電気自動車(BEV)中心の単一戦略から脱却し、人工知能(AI)およびソフトウェア定義型自動車(SDV)技術を組み合わせたプラグインハイブリッド(PHEV)と航続距離延長型電気自動車(EREV)で電動化ポートフォリオを多角化している。
これは電気自動車市場の需要停滞(キャズム)に対応しながら、電動化の速度を調整する。その一方で、内燃機関による収益性の確保と、先端ソフトウェアにおける主導権の獲得を同時に推し進める「ツートラック戦略」とみられる。
16日、業界によると、中国の吉利汽車(Geely Auto)は13日、杭州でAI基盤の新型ガソリン・電気ハイブリッドプラットフォーム「i-HEV」を公開し、吉利汽車は自社の走行テスト結果として、i-HEVシステムが100㎞当たり2.22リットル(約45㎞/ℓ)の燃料を消費したと発表した。
これは2024年トヨタ自動車プリウスのアメリカ大陸横断の走行燃費(100㎞当たり2.53リットル)を上回る数値となる。

吉利グループの広報担当者、ビクター・ヤン氏はi-HEVについて「日本のハイブリッド技術を全面的に上回る」と強い自信を示した。
i-HEVの核心は単なる機械的燃費向上を超えた「SDVエコシステム車両への統合」にある。吉利汽車は自動運転機能、コックピット、シャシーを単一中央制御システムに統合し、AIを通じてエネルギー管理の最適化を実現した。これにより、内燃機関プラットフォームでありながら、外部充電を必要とせず、電気自動車に近い走行感覚とソフトウェア環境を構築することに成功した。
このシステムはボーユエL、星越L(SUV)、第5世代Emgrandなど中国国内主要販売モデルに即時適用され、量産に入る予定だ。
このような中国完成車メーカーの戦略修正は、国内市場の成長鈍化や、グローバルでのハイブリッド志向の高まりと関連している。燃料価格の高騰に伴う負担などを背景に、米国をはじめとする主要市場でハイブリッド車の需要が拡大している。実際、トヨタ自動車の昨年のハイブリッド車販売量は、全販売台数の3分の1以上に相当する440万台に達した。
中国市場の指標も変化している。中国自動車流通協会(CPCA)乗用車市場情報連席分科会によると、3月の中国新エネルギー車(NEV)の国内小売販売は前年同期比14.4%減少したが、輸出は140%急増したという。

国内需要の鈍化を打開するため、主要完成車メーカーはハイブリッド新車発売とともに輸出に注力している。4月24日から5月3日まで開催される北京モーターショーで吉利傘下ブランドのSmartが、PHEVベースの「Smart #6」を公開した。あわせて、現代自動車や日産自動車などのグローバルメーカー各社も、中国市場をターゲットとしたEREVモデルを相次いで披露した。
吉利汽車は内燃機関、ハイブリッド、水素など多様なパワートレイン戦略を維持し、昨年ホンダと日産を上回る総販売量を記録した。これは2022年に内燃機関車生産を全面中止し、新エネルギー車(NEV)に専念した競合BYDの動きと対照的である。
吉利汽車は、こうしたポートフォリオの多角化と成長を足がかりに、2030年までに世界5位の完成車メーカーへ躍進する構想だ。
業界では中国のこのような動きについて、単なる速度調整ではなく、ハードウェアの収益性を守りながらSDV能力を高度化する質的成長の過程と分析している。
中東発の地政学的リスク(イラン情勢など)を受け、原油価格の変動性やマクロ経済の不確実性が強まるなか、内燃機関の利便性とソフトウェアの拡張性を結合した「ハイブリッド+SDV」融合モデルが市場の主力として浮上するという見方だ。
業界の関係者は「ハイブリッドは今後も電動化転換の架け橋の役割を果たし続けるだろう。そしてEREVとPHEVがその中心になる」と分析した。













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